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【教えて!】介護職 5連勤、6連勤はきつい!つらい働き方が続く場合どうする?

介護職の働き方、5連勤、6連勤はきつい!

日中の5連勤はきつい…
6連勤は法律違反じゃないの?
何で私だけ連勤ばかりなの?
シフトがつらすぎて、今の職場で介護職を続けることに、不安を感じておられませんか?
つらい職場で働き続けていると、バケツの水があふれるように、いずれ耐えられないときが来るかもしれません。
この記事は、介護付き有料老人ホームに勤める現役介護福祉士が「介護職における5連勤のきつさ」について解説しています。
記事の中では、5連勤などのきついシフトになってしまう理由から、適切な解決方法まで、分かりやすくお伝えしています。
最後まで読めば、つらいシフトを避けるためにやるべきことが見えてくるでしょう。
実は5連勤、6連勤は法律違反ではありません。
しかし、改善したいのなら、自分からしかるべき行動を取るしかありません。
5連勤、6連勤などきついシフト、つらい働き方が続いている介護職の方のヒントになれば幸いです。

介護職の5連勤、6連勤はきついシフト

悩む介護職

介護職にとっての5、6連勤は、一般的な会社で働く以上にきつい可能性があります

介護職は慢性的な人手不足であるため、残業ありきが多いからです。

例えば、朝6時に出勤して、19時まで残業。

そして次の日は、また朝6時から勤務、ということもざらにあります。
さらに、介護職は人とのコミュニケーションを密に行う仕事です。

朝から晩まで、利用者・家族・同僚・上司を始めとして常に誰かと関わっているため、強いストレスを感じながら仕事をすることも多いです。

もちろん、一般的な会社でも残業は多く、介護にはない大変さがそれぞれの業種にあると思います。

ですが、常に人の命を預かるリスクや責任を背負いながらの5、6連勤は、かなりきついシフトと言えるでしょう。

介護職にとって日勤帯の5連勤、6連勤が一番きつい

前提として、日勤帯のみの5、6連勤が一番きついです。
理由は先ほど述べたように、残業や人間関係、リスクや責任の重さなどです。

5連勤だとしても、夜勤を含めるとそれほどきつさを感じないことがあります。
夜勤(16時間勤務)は2日分の出勤に換算されるため、1度の出勤で2日間、働いたことになるからです。

・早遅▶早遅▶早遅▶早遅▶早遅の5連勤→きつい

・早遅▶早遅▶早遅▶夜勤の5連勤→まあまあ

といった感じです。
ただし、個人差はあります。

5連勤、6連勤など介護職がきついシフトになってしまう2つの理由

介護職がきついシフトになる理由は2点あります。

・法律上の人員配置が現場にそぐわないことがあるから
・介護職には夜勤があるから

それぞれ解説します。

法律上の人員配置基準が現場にそぐわないことがあるから

例えば介護付き有料老人ホームの人員配置基準は

・要支援者:看護・介護職=10:1
・要介護者:看護・介護職=3:1

となっています。

特定施設入居者生活介護の人員配置基準

引用:厚生労働省 特定施設入居者生活介護 (参考資料)

もちろんどこの施設も、法律で決められた人員配置は守っています。
しかし、現場で働いている者の感覚としては「常に人が足りなくて忙しい」と感じていることが多いです。

介護職の仕事内容としては施設によって違いはありますが、

・利用者や家族とのやりとり
・週に2回の入浴介助
・定時の排泄介助
・食事介助
・移乗介助
・ナースコール対応
・センサー・フットコール対応

などがあります。

人手に余裕があるといった施設は少ないでしょう。
介護職は常に仕事に追われていることが多く、現状でもきついです。

また、政府はICTなどを活用することで、人員配置基準を現状の3:1から4:1に緩和することも検討しています。
ただ、ICTの導入で介護職の仕事がどこまで効率的になるかは、現段階では不透明となっており、今後の議論が注目されています。

⑦職員配置基準の柔軟化の検討
〇現在、介護施設では、サービス利用者3人に対して職員1人という3:1の 職員配置基準となっているが、今後、優れた運営ノウハウに基づき、テクノ ロジーやいわゆる介護助手等の取組を先進的に導入し、組み合わせること により、3:1より少ない人員で運営が可能になる事業所が出てくる可能性が ある。

参照:厚生労働省 介護職員の働く環境改善に向けた政策パッケージについて(案)

介護職には夜勤があるから

入居系の施設なら介護職は夜勤があります。
正社員の介護職として働くなら、夜勤は必須という施設が多いです。

しかし、小さな子供がいたり、自宅で家族介護をしていたりすると、夜勤ができない場合には事情を考慮して日勤に入るケースがあります。

日中の人員を確保するために、夜勤のできない介護職員は、日勤帯のみの5、6連勤になりがちです。

1人夜勤をしている施設も多く、夜間の人員を削減することはできないため、日中で調整して回していくことになるのです。

介護職の連続勤務は何日までが働きやすい?

私自身の経験からすると、介護職の連続勤務は「日勤帯のみなら3日まで」が働きやすいです。
夜勤をしない場合は、3〜4日働いて1日休みがあれば、適切なシフトと感じやすいでしょう。

ただし、3〜4日に1度の休みだと、有給休暇を取らない限り、連休は難しいことを理解してください。
個人的には、3〜4日に1度の休みと毎月1つの有給休暇で、連休を作ることをおすすめします。

連勤は何日まで可能?

第三十五条 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。

引用:e-Gov法令検索「労働基準法」

労働基準法では「週に1度、労働者に休日を与える」ことを義務付けています。

したがって、日曜日を週の始まりとした場合、月曜日〜翌週の金曜日までの12連勤までは許容されることになるのです。

また、下記のような決まりもあります。

② 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。

引用:e-Gov法令検索「労働基準法」

「月4回の休日があれば1項は適用されない」というものです。
法律上は、4週間の中に4日間の休日があればOKとなります。

例えば、月末の4日間だけを休日とすれば、最大で24連勤(ひと月を28日と換算)でも法律上は可能になるということです。

しかし、上記とは別に、下記のような決まりもあります。

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
② 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

引用:e-Gov法令検索「労働基準法」

第三十七条 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない

引用:e-Gov法令検索「労働基準法」

「週1日以上の休み」と「4週間の間に4日間以上の休日」を守るだけではいけません。
「週に40時間、1日あたり8時間」の労働時間を超えてしまうと、25%以上の割増賃金を払わなければならないのです。

働かせすぎると、ムダな人件費や給料計算が難しくなるなど、雇用側にもデメリットがあります。

特別な事情がない限り、12連勤や24連勤をさせる介護施設はないと言えるでしょう。
ただし、36協定(サブロク協定)と呼ばれる、労働者と会社の間における時間外・休日労働に関する協定が結ばれている場合があります。

上記の場合は、1日8時間・週40時間を超えても違法とならないことを知っておきましょう。

5連勤、6連勤、きついシフトが与える介護職の心身へのリスク5選

疲労が溜まってダウンする介護職

きついシフトは、働く介護職の心身へさまざまなリスクがあります。

具体的には以下のとおりです。

・睡眠不足におちいる
・ケガや事故をしやすくなる
・体調を崩しやすくなる
・メンタルヘルスがおかされる
・バーンアウトする可能性

それぞれ解説します。

睡眠不足におちいる

長時間勤務や連勤で、睡眠不足となる可能性があります。

特に介護職の働き方はシフト制となりますから、不規則になりがちです。
例えば、仕事が終わった翌日も早朝から仕事だと「朝、起きれるか不安」になるものです。

「遅刻してはいけない」という気持ちになることで、ますます寝付きが悪くなることがあります。

まじめで責任感がある介護職ほど、睡眠不足になる可能性があるのです。

ケガや事故をしやすくなる

きついシフトでの働き方を続けると、体力が回復せず、集中力が低下して、ケガをしてしまう可能性が高まります。

介護職の場合、身体をケアする時間がないと、腰痛などを引き起こしてしまうことがあるのです。
腰痛は介護職の職業病の一つとも言えるでしょう。

また、介護は、身体介助を通じて利用者の身体に直接ふれる仕事です。
残業や連勤により、疲れた身体で介助をしていると、介護事故を起こすリスクも高くなるでしょう。

過酷な労働は、介護職・利用者どちらにとってもデメリットしかありません。

体調を崩しやすくなる

きつい働き方をしていると、寝不足にもなりがちです。

睡眠不足、疲労がたまってくると、免疫機能の低下により体調を崩しやすくなります。
しっかり体力が回復していないのに働くことになるからです。

コロナウイルスなどの感染症もなくなったわけではありません。
睡眠不足により免疫力は低下してしまいます。
そのため、健康維持には睡眠は欠かせません。

しっかりと休息をとり、体力を回復させて、体調を崩しにくい生活を送りましょう。

メンタルヘルスがおかされる

残業ばかりしていると、心の健康を害することがあります。
帰宅してからプライベートの時間を確保するのが難しく、セルフマネジメントできなくなるからです。

人によっては、家族との時間を作れず、関係性を悪くするかもしれません。

仕事のしすぎは、心にもダメージを与えるのです。

バーンアウトする可能性

「心身ともにつらいけど、もっとがんばらないと…」というマインドの持ち主は、バーンアウト(燃え尽き症候群)する可能性があります。

本当は「もうがんばれない」にも関わらず「もっとがんばらなくては…」という、真面目さが裏目に出るのです。
燃え尽きてしまうタイプは、がんばれない自分を責める傾向があります。

また、メンタルは1度つぶれると、復活に時間を要することが多いです。

法律を守って、適度に働きましょう。

5連勤、6連勤などきついシフトが続く時の解決方法

いつまでも、過酷なシフトをガマンしてはいけません。
すぐに取り組むべき解決方法を紹介します。

シフト作成者に相談

まずは、シフト作成者に現状を理解してもらいましょう。

なぜなら「言葉で伝えないと伝わらない」からです。

現場の介護職は「シフト作成者は自分たちの大変さを分かっているはず…」と思い込むことがあります。

しかし、シフト作成者は「不満なく働いてくれている」と認識している可能性があるのです。

なぜなら、同じ介護現場で同じ仕事をしても、苦しい、つらいと感じるかどうかは人によるからです。
まずは、シフト作成者に自分の思いを伝えましょう。

施設長に相談

シフト作成者の理解がなければ、施設長に相談するのもよいでしょう。
施設長の人柄によりますが、話を真剣に聞いてくれるかもしれません。

「どうせムダ…」とあきらめずに、できることは何でもやりましょう。

悪質なら労働基準監督署に相談する

労働に関して明らかな法律違反を行っており、上司も改善する気がなければ、労働基準監督署に相談するのも手段の一つです。

相談内容によっては、労働基準監督署は企業に対して指導勧告や立ち入り調査などをします。
きついシフトが続く状況を我慢しているだけでは、自分自身の心身がつぶれる可能性があります。

労働基準監督署を適切に利用しましょう。

どうしても無理なら転職する

相談しても労働環境が変わらなければ、気持ち新たに「転職する」という選択肢もあります。

介護職の需要は、今後も高まり続けます。
年齢や経験、資格などにもよりますが新たな職場を見つけることは、そこまで難しくないといえるでしょう。

きつい働き方が続き、相談しても労働環境が改善されない現場で働くのは、大きなストレスを感じるはず。

少子高齢化が進む日本では、ますます介護職の需要は高まるばかりです。
自身に適した現場を求め、転職を検討することも一つの方法です。

まとめ

本記事では「介護職における5連勤や6連勤のきつさ」について解説しました。

介護職はシフト制で働く職場も多く、不規則な勤務になりがちです。
施設の人員配置によっては、5、6連勤があるかもしれません。

記事中では法律上だと12連勤、もしくは24連勤でも可能ということを解説しました。

ただし「労働時間は1日8時間、週40時間まで」というルールがあります。
割増賃金を払ってまで12連勤などをさせる事業所は、ほぼないとは思いますが人員の都合によって長期の連勤になる可能性は否定できません。

長時間労働や連勤が日常的になっていると、心身へのリスクがとても高くなります。

つらいシフトが続くときは、上司や施設長などに相談してみることが大切です。
まったく改善される気配がないなら、転職も検討することが必要かもしれません。

介護職として働くうえで、ご自身の体も大切ですから限界を迎えてしまう前に、対策を取ることが大切だと言えます。

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記事内でも述べましたが、ICT活用などに取り組み業務効率化をすることで、人員配置基準を現状の3:1から4:1に緩和することも政府によって検討されています。

しかし実際のところ、介護施設の人員配置基準が緩和されると現場はどういった影響があるのでしょうか。

以下は介護施設の人員配置基準とはなにか、今後どのように変わっていきそうかを解説した記事となります。
こちらも合わせてご覧になってみてください。

 

この記事の執筆者
あっきー

保有資格: 介護福祉士・レクリエーション介護士2級・認知症ケア指導管理士

介護付き有料老人ホームに10年以上勤務。介護リーダーを5年半経験しています。
現在は長い現場経験と介護リーダー経験を生かして介護特化ライターとしても活動中。

 

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