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【これってホント!?】仕事の基本!「報連相」から「確連報」今の時代に合っているのはどっち?

報連相、確連報

報・連・相」(ほう・れん・そう)が仕事の基本であることは、多くの社会人が知っていることです。
しかし今の時代、「報・連・相」(ほう・れん・そう)では古いという意見もあります。
これを聞いて驚かれた方もいるのではないでしょうか?
「報・連・相」(ほう・れん・そう)に代わるものとして注目されているのが、「確・連・報」(かく・れん・ぼう)です。
この記事では、「報・連・相」(ほう・れん・そう)と「確・連・報」(かく・れん・ぼう)についての解説、また両者の違いについてもお伝えします。
職場で部下を持つ上司の方、これから部下を持つ方はぜひ参考にしてみていただけたらと思います。

仕事の基本!「報・連・相」(ほう・れん・そう)とは?

報・連・相」(ほう・れん・そう)とは、

・報告
・連絡
・相談

この3つの言葉の頭文字を取ったものです。

いずれも、仕事におけるコミュニケーションの基本になります。

ここではまず、「報・連・相」(ほう・れん・そう)の目的やメリットについて説明します。

「報・連・相」(ほう・れん・そう)の目的

「報・連・相」(ほう・れん・そう)の一番の目的は、職場内での情報共有です。

仕事は1人で行うものではありません。
必ず複数の人間が関わります。

全員が同じ方向で仕事を進めるためには、情報共有が欠かせません。

これは医療・看護・介護業界でも同じです。

医療・看護・介護の現場で情報共有がない場合、患者さんやサービス利用者さんの命に関わるトラブルに発展する危険性があります。

実際に現場でお仕事をされている方は、情報共有の重要性をひしひしと感じることもあるのではないでしょうか。

「報・連・相」(ほう・れん・そう)を行うメリット

ここでは、「報・連・相」(ほう・れん・そう)を行うメリットを3つご紹介します。

業務が円滑に進む

「報・連・相」(ほう・れん・そう)を行う一番のメリットは、業務が円滑に進められることです。

部下が「報・連・相」(ほう・れん・そう)を行えていると、上司が業務状況を的確に把握できます。

その結果、業務状況に応じた指示を出したり、部下をフォローしたりすることが可能になり、業務が円滑に進むのです。

大きなトラブルを回避できる

普段から「報・連・相」(ほう・れん・そう)ができている職場は、ミスやトラブルに気づきやすい環境です。

もし何らかのトラブルが起きても、「報・連・相」(ほう・れん・そう)が徹底している職場であれば、すぐに報告できます。

すぐに報告することで素早い対応につながり、大きなトラブルを回避できるのです。

人間関係が改善される

「報・連・相」(ほう・れん・そう)を行うことで、職場内でのコミュニケーションが活発になります。

コミュニケーションが活発になると、お互い相手のことを理解しやすくなります。

その結果、人間関係が改善されるのです。

「報・連・相」(ほう・れん・そう)の方法と注意点

ここでは、「報・連・相」(ほう・れん・そう)の具体的な方法及び注意点をご紹介します。

「報・連・相」(ほう・れん・そう)の方法

報告

報告とは、業務状況や結果について伝えることです。
病院や介護施設における「申し送り」も、報告に含まれます。

報告の主な方法は以下の2パターンです。

・簡単なもの、急ぎのものは口頭で行う
・内容が込み入ったもの、重要なものは文書で行う

連絡

連絡とは、業務に関する必要な情報や自分のスケジュールを伝えることです。
病院や介護施設における「申し送り」は、連絡にも含まれます。

連絡の方法は、報告と同じく「口頭で行う」と「文書で行う」の2パターンです。

・簡単なもの、急ぎのものは口頭で行う
・内容が込み入ったもの、重要なものは文書で行う

相談

相談とは、業務において分からないこと、判断に迷ったことを伝えて助言を受けることです。
主に部下が上司に対して行いますが、同僚間での相談もあります。

相談の場合は、口頭で行うことが多いです。

「報・連・相」(ほう・れん・そう)の注意点

職場で「報・連・相」を行う際の注意点をご紹介します。

事実を述べる

「報・連・相」(ほう・れん・そう)を行う際、事実に加えて、自分の感情や意見を入れてしまう方もいます。
しかしそれはNGだと認識してください。

意見や感情が入ると、何が正確な情報なのかが分からなくなるからです。

もし自分の部下が事実以外のことも伝えてくるときは、修正を促しましょう。

結論を最初に伝える

経過説明を先にする方もいますが、この伝え方は相手を混乱させます。

結局何が言いたいのか?

が分からないからです。

最初に結論を伝える」ことを心がけましょう。

特に会議や申し送り、カンファレンスなどは時間が限られているので、「結論を先に」が大事になってきます。

相手の状況を見て話しかける

相手が急ぎの仕事に取り組んでいるときなど、忙しいときに割って入ることは厳禁です。

今お時間よろしいでしょうか?

と一声かけて、状況を確認してから話しかけましょう。

上司が部下に対して話しかけるときも同様です。

事前に情報を整理する

「報・連・相」(ほう・れん・そう)を行うにあたっては、情報を事前に整理することが必要です。

整理されていない情報を伝えてしまうと、相手は混乱してしまいます。

その上、伝えている自分自身も「何を言いたいのか?」と混乱する危険性もあるのです。

事前に情報を整理することは、「業務状況を振り返ることができる」というメリットもあることを覚えておきましょう。

現代の状況 報連相はもう古い?

円滑な業務に必要な「報・連・相」(ほう・れん・そう)ですが、「今の時代に合わない」「もう古い」という意見があるのも事実です。

相談は大切ですが、何でも上司に相談することは部下の考える力を奪う原因になります。
いわゆる「指示待ち族」です。

これでは自発的に行動する人材が育ちません。

現代の状況に合う、新たな報告手段が次に説明する「確・連・報」(かく・れん・ぼう)です。

新たな報告手段「確・連・報」(かく・れん・ぼう)とは?

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)とは、

・確認
・連絡
・報告

の頭文字を取った言葉です。

「報・連・相」(ほう・れん・そう)と同様、コミュニケーションに欠かせないものになります。

「報・連・相」(ほう・れん・そう)との違い

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)と「報・連・相」(ほう・れん・そう)の違いは、「相談」ではなく、「確認」になっている点です。

報告と連絡については、従来通り行われます。
情報共有のために必要だからです。

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)の目的

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)の目的は、自発的に考え行動できる人材を育てることです。

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)での確認は、部下が上司に確認する形が主になります。

詳しく述べると、部下が行動を起こす前、もしくは行動中のことについて上司の判断を仰ぐことです。

「行動が先」ということが前提なので、部下が自発的に考え行動しないと確認は行えません。

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)のメリット

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)のメリットは、業務効率が上がることです。

確認をメインにすると、部下の考えるスピードや行動のスピードが速くなります。
行動が速くなることで、結果が出るのも速くなり、業務の効率化につながるのです。

しかしこれは、部下が自己判断で勝手に動いてよいという意味ではありません。
特に医療・看護・介護の現場では、自己判断は文字通り命取りになります。

上司は部下から確認を受けたら、ミスやトラブルが起きないよう適切に助言しましょう。

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)の注意点

確連報を職場で効果的に行っていくための注意点をご紹介します。

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)を行いやすい職場環境を作ること

「確・連・報」を行いやすい職場環境作りのためには、以下のことが必要です。

・部下の話を最後まで聞く
・行動や提案が間違っていてもすぐに否定しない
・上司が先に結論を言わない

部下の話をさえぎったり、行動や提案の間違いをすぐに否定したりすると、部下は「やはり自分で考えてもだめなんだ」と結論付けてしまいます。

その結果、上司からの指示待ちに逆戻りです。

間違いがあった場合も、最後まで部下の話を聞きましょう。

上司が先に結論を言わないことも大切なポイントです。
部下が話に行き詰ったときは、質問することで意見を引き出しましょう。

これにより、部下が「確・連・報」(かく・れん・ぼう)を行いやすくなります。

部下のキャリアによって使い分ける

「確・連・報」(かく・れん・ぼう)は確かに大事なコミュニケーションですが、キャリアの浅い社員にとっては難しいことです。

特に新人社員の場合、自主的に動くよりも先に「業務を覚える」という段階があります。

1年目や2年目の社員には、今まで通り「報・連・相」(ほう・れん・そう)でのコミュニケーションを取りましょう。

キャリアを積んで、ある程度1人で動けるようになってきた部下に対して、「確・連・報」(かく・れん・ぼう)を取りいれます。

まとめ

「報・連・相」(ほう・れん・そう)と「確・連・報」(かく・れん・ぼう)、どちらも大切なコミュニケーション法です。

しかし今の時代は、部下の積極的な行動を促す「確・連・報」(かく・れん・ぼう)が主流とされています。

どちらの方法を使うとしても、部下が発言しやすい職場環境を作りましょう。
発言しにくい職場環境では、コミュニケーションもうまくいきません。

部下のキャリアなどによって、双方を使い分けることも大切です。

もちろん、個々にあったやり取りの方法もあると思いますし、業務内容にもよるでしょう。
事前の報告や情報共有が非常に重要な職場では、報連相が重要です。

ある程度、自分で考えて動くことが許容できる場合には、確連報で経験を積ませていくことも必要とも言えます。

その時々で使い分けることが重要です。

最後に、職場内のコミュニケーションが円滑になることは非常に大きなメリットです。
ぜひこの記事をきっかけに、職場内のコミュニケーションを見直してみませんか?

この記事の執筆者
古賀優美子

保有資格: 看護師 保健師 福祉住環境コーディネーター2級 薬機法管理者

保健師として約15年勤務。母子保健・高齢者福祉・特定健康診査・特定保健指導・介護保険などの業務を経験。
地域包括支援センター業務やケアマネージャー業務の経験もあり。
高齢者デイサービス介護員としても6年の勤務経験あり。

現在は知識と経験を生かして専業ライターとして活動中。

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