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【教えて!】デイサービスのシフト表作成の問題点、作り方のコツを解説!

デイサービスのシフト表作成のコツ

デイサービスのシフト作成に悩んでいるシフト管理者も多いと思います。シフト作成は「介護の質」に直結する大切な業務です。
 
「適切な人員で、適材適所な役割分担をする」事が大事だとは分かっているけれど、そんなにうまくいかない・・。
 
しかもシフトは毎月作らないといけませんし、作ったあとに修正する事もあります。シフト作成者の大きな負担となっていると言って良いでしょう。
この記事では「デイサービスのシフト作成について」の基本を再確認し、「どうしたらシフト作成がしやすくなるか」を掲載しています。
 
本記事を読むメリットとしては、
・シフト作成が今より楽になる
・職員の満足度が上がり、働きやすい職場になる
・利用者に安定的で質の高いサービス提供が出来る

などを挙げることができます。デイサービスのシフト作成者のお悩みが少しでも軽くなれば幸いです。
 
また記事内ではシフト作成を楽にするシフト作成ソフトについてもご紹介しています。公平に、楽にシフト作成を行う方法として、こうした介護業界向け自動シフト作成ソフトの活用も検討してみてください。

デイサービスのシフト作成(勤務表作成)は何が難しい?

シフトに不満がある介護職

まず、デイサービスのシフト作成(勤務表作成)を難しくしている要因をみていきましょう。

人員が足りない

多くの介護事業所共通の悩みかも知れませんが、そもそもの人員が足りなければシフトを組むのはとても大変です。

「介護職員の求人を掲載しても応募が来ない」「入職してもすぐ辞めてしまう」などで慢性的に人手不足・・。

職員が休みたい時に休めなかったり、毎日のように入浴介助やレク担当で業務過多になったりするので、人員不足は大きな問題です。

職員の相性やレベルに配慮しないといけない

職員みんなが仲良しなら良いのですが、残念ながらそういう介護施設や現場ばかりではありません。

「なんとなく介護観や性格が合わない」など心理的な理由から、連携を取るのを避けるような職員同士もいます。

また、色々な経験則を持った介護職員が同じ現場で働くので、ベテランや新人の配置バランスを考えないとなりません。経験の浅い新人職員が多く出勤する日は、現場の判断や緊急時の安定性に欠ける場合があり、利用者や職員自身も不安に感じるかも知れません。

人数さえ足りていれば良いというわけではなく、このようにシフト作成時には職員の相性やレベルに配慮する必要があり、シフト作成を難しくしています。

公平なシフトが組みづらい

職員には稼ぎたい人もいれば、扶養などで勤務に制限がある人もいます。また、シフト希望のルールが整っていない事業所では希望休は早い者勝ちとばかりにいつも特定の人達の希望が通り、性格的に「言い出せない」「断れない」人の休みやシフトの希望がおざなりになってしまう事もあります。

そうなると職員全体の働き方に不公平感が生まれ、不満となりかねません。そして、こうしたシフトの不満は分かりにくいのです。

シフト作成者や管理者に不満を伝えず、自分自身で抱えこんでしまう介護職も多いからです。そして不満が大きくなりすぎると、退職にもつながりかねません。

職員から突然「退職したい」と言われて困ってしまった、という経験を持つ管理者なども多いのではないでしょうか。

デイサービスのシフト作成は「出勤日数」だけでなく「入浴」「レクリエーション」「送迎」などの業務内容を担当分けする場合もあります。職員一人ひとり「得意・不得意」な業務内容もあるなかで、なるべく公平な割り振りをしていかなければなりません。

人員配置基準がある

指定介護事業者には、厚生労働省で定めた人員配置基準があります。法令を守らなければ減算や指定取り消しなどの処罰対象となってしまいますので、事業所の規模で決められた人員を配置していく必要があります。

しかし、そもそも人員不足の中、様々な生活状況で働く職員の組み合わせによっては、この人員基準を満たすシフトを作るのが難しい時もあります。

*配置基準については次に書いていきます。

デイサービスの人員配置基準

「デイサービスの人員配置基準」はどのようなものか確認しましょう。

管理者

専従で1以上。資格要件は無し。生活相談員、機能訓練指導員、看護職員、介護職員との兼務可能。
デイサービス全体の運営管理、職員の育成、行政とのやり取り、苦情対応等を行う。

生活相談員

専従で1以上。社会福祉士、精神保健福祉士、社会福祉主事などの資格保有者。
利用者やその家族、ケアマネジャーや行政等とのパイプ役。
契約、サービス計画書作成、担当者会議への出席等にくわえ、現場で送迎や介助を兼務している事が多い。

介護職員

利用者15名以下で1以上。15名以上では以下の計算式で必要人員を算出。
計算式:(利用者数−15)÷5+1
送迎、必要な介助(食事、入浴、排泄、移動等)、レクリエーションやイベント等を行う。

看護職員

利用定員が10名を超える事業所では1名以上(常勤でなくても可)。また、デイサービスの営業日ごとに利用者の健康状態観察を行い、病院、診療所、訪問看護ステーションと密接・適切な連携(すぐ駆け付けられる等)が取れていれば、看護職員が確保されているものとなる。
看護師、准看護師の資格保有者。
利用者の健康観察、傷の処置、緊急時の対応等を行う。

機能訓練指導員

1以上を配置。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、看護師、准看護師等の資格保有者。
計画書にもとづき、利用者に対しての機能訓練、福祉用具の使用方法を指導、身体機能の評価等を行う。

デイサービスでは上記のような人員配置基準があります。人員配置基準が定められている理由は「質の良い介護サービスを安定的に提供するため」です。

人員確保が難しい介護業界ですが、職員の欠員が出た時や不測の事態も想定して、利用者が安心してサービスを受けられる体制を整備する必要があります。

デイサービスのシフト例

デイサービスで送迎をする介護職

デイサービス職員のシフトは様々ですが、例えばこうした時間帯があります。
*それぞれ休憩1時間

・8時~17時
・8時30分~17時30分
・9時~18時
・9時~13時 *入浴、食事介助メインの半日出勤

その他、長時間の利用者受け入れ(夕食もデイサービスで食べてから帰る等)や宿泊型デイサービスでは遅番や夜勤もあるため、さらに多様な時間帯のシフトが発生します。

デイサービス介護職員の1日の流れ(例)

8時~ 出勤、朝礼、利用者受け入れ準備、送迎開始

9時~ 利用者のバイタルチェック

入浴開始

フロア業務(トイレ介助、機能訓練、体操、脳トレ等)

12時~ 昼食提供、食事介助、口腔ケア

*時間をずらして休憩に入る。

14時~ レクリエーション、イベント

15時~ おやつ提供、連絡帳記入

16時~ 送迎開始、夕礼、掃除、介護記録を書く等

デイサービスのシフト作成、勤務表作成のコツ

デイサービスでシフト表を作るシフト管理者

デイサービスで「利用者に安定した質の良い介護サービスを提供し、職員が働きやすいと感じる」ための
シフト作成を目指したコツをご紹介します。

職員が「どう働きたいか」を把握する

職員によって生活背景やデイサービスで働く目的は様々です。宿泊型のほかは、デイサービスの勤務は夜勤なしです。そして夜勤がない働き方に加えて、何かしら働き方の希望があるケースも多いといえます。

家族の事情(お子さんの世話、親の介護など)で長時間働けない、職員自身に健康上の事情がある、給料確保の為なるべくフルタイムで働きたい等々。デイサービスで経験を積んで、他の介護施設にステップアップしていきたい、といった希望を持つ介護職員もいます。

職員がなぜこの会社を選び、その雇用形態を希望するのか、どんな環境なら働きやすいのかを把握していると、会社と職員間でギャップを感じる事は少ないです。世間話や面談の中で「その職員がどう働きたいか」を聴いていく事で、職員の満足度が高いシフトを作る事が出来ます。

生活スタイルや職員の心身の状態は変化していくものなので、継続的にコミュニケーションを続け、把握していくと良いでしょう。

決まっている事からシフトを組む

シフトはパズルのように「確定要素」を組み合わせていく作業です。デイサービスのイベントや会議、職員の希望休、利用者が多く来る予定の日等、だいたい決まっている事から「基本シフト」を組んでみて、それから微調整をしていくようにするとスムーズにシフト作成が出来ます。

叶えられなかった職員の希望は来月にまわす

シフトを組んでいくと、すべての職員の希望(休みや勤務時間、業務担当等)を叶えられない時があります。

気を付けないといけないのは「不公平にならないか」ということです。誰かに負担が偏ってしまっているなと感じたら、その職員に事情を説明し「次は希望を叶えるよう配慮する」という声かけをしていくと不満も減るでしょう。

また、シフト作成者自身も悩みすぎないように「すべての職員にとって完璧なシフトは出来ない」という気持ちを持っておくと良いかも知れません。与えられた人員やそれぞれの希望がある中で「なるべくベターなシフトを作る」という事が出来たら充分と考えることが大切です。

シフト作成が出来る人を増やす

現場がうまくまわるために「現場の職員がシフト作成出来るようにチーム作りをしていく」のも一つの方法です。

多くの場合、管理者がシフト作成をしている場合が多いかも知れませんが、生活相談員、介護リーダー等、実際に「いつ、どんな人員が必要か」を肌で知っている職員がシフトを作れたら、より現場に即したものが出来ます。

あるデイサービスでは、現場の正社員とパートだけでシフトを完成させ、管理者はそれをチェックするだけでうまくまわっているところもあります。シフト作成は心理的にも作業的にも大変な業務なので、1人だけで抱え込まなくて良いシステムを作る事で、シフト作成者の労力と業務時間を分散出来ます。

短時間勤務で組み合わせる

「職員の希望勤務時間を叶える」「デイサービスの現場がまわるようにしていく」為に、短時間勤務で組み合わせている現場も多いでしょう。

入浴や食事介助、イベントの時には、必要な時間だけ勤務を依頼する、逆に「今日はこんなに人員はいらないのでは?」という日もあるので、人件費をおさえるという意味でも、利用者に充足したサービス提供が出来る前提であれば短時間勤務という発想もあります。

介助内容に偏りが少ないようにする

勤務時間だけでなく、シフトには「フロアリーダー」「レクリエーション」「入浴」等の業務担当が記載されている場合があります。

もちろん人員の都合上仕方のない時もありますが「何だか私、リーダーの回数多くない?」「毎日、入浴介助しているから体がガタガタ・・」「なんで自分ばかりレク担当なんだろう」という不満があると、働きにくさにつながってしまいます。

逆に「私、毎日レク担当でもいい」「入浴介助の方が好きだから別にかまわない」という場合もあるので、職員にヒアリングしながら、全体的な業務担当が偏らない(不満の少ない)ように組んでいきましょう。

少し注意が必要なのは、ヒアリングしすぎると職員も「希望が通るのが当たり前」と感じ、それが叶えられなかった時に不満となる時があります。「組み合わせによっては叶えられないかも知れないけど、参考までに聞かせて」という言葉も添えておくと誤解も少なくなります。

シフト希望のルールを決める

シフトに不公平感が少なくなるよう「希望休を出すのは3日分まで」「~日までに希望休を出すように」「なるべく色々な業務をみんなで分散してやれるようにする」等のルールをあらかじめ打ち出し、それを守るようにしましょう。

シフト作成ツールを有効活用する

現在は様々なシフト作成ツールがあり、利用することでシフト作成の負担を軽減することができます。

・希望休等の入力、集計、共有が簡単
・勤怠管理システムと連動する事で、常勤換算の計算も楽々
・クラウド化でペーパーレス。スマホでどこでもすぐにシフト確認出来る

頭で色々組み合わせていると混乱してしまうシフト作成も、デジタルに処理する事で簡単に出来ます。いったんフォーマットのシフトを作ってしまい、そこから微調整をしていくと作成業務がスピーディになるでしょう。

介護職員から、作ったシフトが不公平に思われている。また実際に「不公平なシフトになっているのではないか」と不満を言われたことがある、といったシフト作成者もいるかと思います。

そうしたシフト作成に関する職員からの不満も、AIやシステムが自動作成するシフト作成ソフトを利用することで軽減することができるでしょう。システムが可能な限り、勤務回数や休日数、夜勤回数など、勤務する職員に対して公平に作成してくれるからです。

難しいシフト作成を簡単にする自動シフト作成ソフト

シフト作成ソフトで負担を軽減できる

デイサービスのシフト作成は、ドライバーや入浴業務など考慮することが多いほどシフト作成の難易度が上がるため難しい…と感じているシフト管理者も多いと思います。シフト作成に十数時間、それ以上をかけているシフト管理者もいるのではないでしょうか。

その場合、負担を軽減する方法として、シフト作成ソフトを利用する方法も効果的です。
 
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介護・医療(看護師)業界向け自動シフト作成ソフト【シンクロシフト】

まとめ より良いシフトを作るためには「気持ち」と「ツール」が必要

シフト作成は「職員の働きやすさを左右し、利用者への介護サービスの質を決める」大切な業務です。良いシフトが出来れば、

・健全な事業所運営につながる
・離職が少なくなる(職員が働きやすくなる)
・安定した質の良いサービス提供が出来る
・利用者や家族に安心感が生まれ、信頼される

等のメリットがあります。ただ、人員が充足しているとはいえない介護業界においては、採用面接の段階から「その人がどう働きたいか」と「実際の現場でどう配置するか」をイメージして入職する職員とすり合わせをしていく事、それぞれの職員がうまく連動するように組み合わせをする事が重要です。

「職員の事を考えた配置」というソフト(気持ち)面と、シフト作成等のデジタルツールを使ったハード面両方で、良いシフトが作る事が可能となります。

この記事の執筆者
otoupapa

保有資格: 介護支援専門員、介護福祉士、介護予防運動指導員 等

訪問介護、デイサービス、有料老人ホーム、小規模多機能型居宅介護を経て今は居宅ケアマネジャーとして勤務。

介護職歴は約22年で、祖父母の在宅介護や福祉系のNPO法人運営を経験しました。

現在は介護・福祉系その他のライターをしながら、介護のお仕事と子育てを両立しています。

 
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