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【教えて!】介護職の悩み…シフト希望を出しにくい問題への対処法

介護職の悩み「シフト希望を出しにくい」

介護職員の中には「シフト希望や休み希望を出しにくい」と感じている人が多いです。また「シフト希望を出しにくい職員がいる」と思っているが、よい対処法を取れずに悩んでいる管理職もいるでしょう。
 
シフト希望を出しにくいという問題は、職場の働きやすさを左右する問題でもあります。希望休など含めてシフト希望を出しにくい状況が長く続いてしまうと、介護職員の中には働く意欲が低下したり、もっと働きやすい職場への転職を考える、といった可能性もあります。
 
この記事では、なぜ介護職員がシフト希望を出しにくい状況が起こってしまうのか、その理由についてお伝えしていきます。また、介護現場で公平なシフトを作るにはどうすれば良いのか、経験談も交えて紹介していきます。

介護職の悩み「シフト希望を出しにくい」は大きなストレスの種

シフトに対して不満がある介護職

介護職の大きなストレスの1つが「シフト希望を出しにくい」ことです。特別養護老人ホーム(以下特養)のような施設介護だけでなく、訪問介護もシフト勤務を行っている事業所が多いです。

どちらの事業所でも、シフト希望を出しにくいと感じている職員が多いです。なかには「シフト希望が出しにくい」ことが働く上で大きなストレスの種となり、「自分の希望が通らなくて働きづらい」と感じ、辞める人もいます。

利用者に対してより良いケアを行う為に、介護職員が働きやすい環境を整えることは、管理職の仕事の1つです。そのためには、職員全員のシフト希望を通るようにするのが理想的ですが、実際はシフト希望が出しにくいと感じる職員がいる為に、偏りがあることが多いのです。

なぜシフト希望を出しにくくなるのか

ではなぜ、介護職員がシフト希望を出しにくくなるのでしょうか。理由としていくつかご紹介します。例えば、下記の3つのような理由があります。

シフト希望を出しにくくなる理由

 
・声の大きな人に遠慮してしまう
・休み希望が被っているから
・お子さんがいらっしゃる職員が優先されるから

詳しく説明します。

声の大きな人に遠慮してしまう

シフトが出しにくい理由の1つめは「声の大きな人に遠慮してしまう」ことです。「声が大きな人」とは、下記の特徴があります。

・勤務年数が長く、職場ではベテラン扱いされており、職場内での影響力が強い
・自分の意見を強く押すことが多い

上記のような人が職場にいると、周りの職員は萎縮しがちです。その為「シフト希望を出したら、声が大きな人に目をつけられるのではないか」と考え、シフト希望が出しにくくなるのです。

休み希望が被っているから

2つめは「休み希望が被っているから」です。土日に加え、年末年始やゴールデンウィークなどは、複数の職員で休みが被りがちです。先にシフト希望を出した人が自分と同じ日に休みを取っていると分かると、違う日に希望を変えて出すことがあります。

希望休のとりまとめを紙ベースで行っている場合、心理的に先に書いた人を優先してしまうことがあり、起こりやすい状況といえます。

お子さんがいる職員が優先されるから

3つめは「お子さんがいる職員が優先されるから」です。お子さんがいる職員、特にパート職員の場合には「土日祝日休み」「日勤のみ」と働ける日が制限されていることが多いです。

加えて年末年始やゴールデンウィークなどの長期休みは、お子さんがいる職員の休み希望が優先される事業所が多いです。また地域が近い場合、学校行事が重なるケースも多く休み希望が被ることも多くなってしまいます。

その為、シフト作成をする管理職としては、独身や1人暮らしの介護職員が土日や長期休みに出勤を頼みがちになります。しかし、土日や長期休みの出勤が続いてしまうと「何でお子さんがいる職員ばっかり休み希望が通って、私の休みは通らないの…!」と不満が爆発し、退職するという事態まで起こることもあるのです。

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シフト制で働く介護職にとって希望休はとても大切です。介護職が希望休・連休・有給休暇を取得するためには、申請が通りやすい施設の特徴や、連休を取得するためのポイントを把握しておくことが重要です。

介護現場のシフトは公平さが重要!!

上記のように、現場で働く介護職員の退職を防ぐためにも、介護現場のシフトは公平さが重要です。シフト表は、管理職が思っている以上に見られています。具体的な例としては、下記があります。

・Aさんのシフトは土曜日休みが多い
・私の休み希望は通らなかったのに、Bさんの休みは先月も今月も通っている
・夜勤で動かないCさんとペアが3回連続に当たった

シフト作成者としてできるだけ公平に作っているつもりであっても、どうしても「きついシフト」に感じられる職員は出てしまうでしょう。そうしたシフトを見て、個々の介護職員は「何かあるんじゃないか?」と疑うこともあります。連勤の偏りなども思っている以上に見られています。

介護現場で公平なシフトを作るには

介護スタッフ

介護現場で公平なシフトを作るには、下記のようなポイントがあります。

介護現場で公平なシフトを作るポイント

 
・シフト希望提出日を早めに設定する
・正循環のシフト作成をする
・休み希望のルールを作る
・休みが重なったときは、交渉や相談できる環境を作る

下記にて説明します。

シフト希望提出日を早めに設定する

1つめは「シフト希望提出日を早めに設定する」ことです。理由として管理職が「シフト作成を早めに始められるから」です。シフト作成には、膨大な時間がかかります。

人員のやり繰り状況、満たすべき人員基準、希望休の被りなどシフト作成がストレス、というリーダーや管理者も多いです。シフト作成している管理職の中には、夜勤などの業務の合間や、休日に作っているという人もいます。そうなると管理職の負担はより大きくなります。

シフトを作成している管理職の負担を軽減し、公平なシフトを作る為にも、シフト希望提出日を早めに設定することをおすすめします。私が以前勤務していた介護施設では「20日だとシフト作成が間に合わない」とのことで、15日が提出日でした。

正循環のシフトを作成する

2つめは「正循環のシフトを作成する」ことです。正循環のシフトとは、早番から遅番、夜勤もしくは2日連続早番早番で翌日は遅番というように、勤務時間が前日より早くならないようなシフトです。

遅番で20時まで勤務して、翌日の勤務開始が朝7時だと「キツい」と感じる介護職員が多いです。遅番ですぐに退勤したとしても、これでは睡眠時間を十分に確保できないでしょう。

睡眠不足は不注意になりやすく、ヒヤリハットも発生しやすくなってしまいます。その結果として、利用者に怪我をさせることにも繋がりかねません。人員の問題で難しいことも多いかもしれませんが、可能な限りシフト作成者は、正循環のシフトを作ることを心掛けましょう。

休み希望のルールを作る

3つめは「休み希望のルールを作る」ことです。上記のように声が大きい人ばかりの意見が通ってばかりのシフトでは、周りの職員は萎縮するばかりでなく、働くのが嫌になります。こうした職場への不満は、静かに積もっていくことが多いのです。

休み希望のルールを作り、全職員で共有するようにしましょう。具体的な例としては、下記があります。

休み希望のルール例

 
・休み希望は月3日まで
・土日希望は月○日まで
・土日希望が重なったとき、先月優先してもらった職員は、今月譲る

こうした休み希望のルールを作り職場全体で守ることで、シフト作成者は公平なシフト作りがしやすくなります。

休みが重なったときは、交渉や相談できる環境を作る

4つめは「休みが重なったときは、交渉や相談できる環境を作る」ことです。例えば上記のように、土日希望を譲ったとしても休みが重なることは多いです。

その場合、気軽にシフトについて交渉や相談できる環境を作ることが大事です。私の前の職場では、休みが重なったときは「夜勤明けでも可能」と伝えていました。16時間の夜勤明けであれば、翌日必ず休みなので、午後や夜の時間を気兼ねなく使うことができるからです。

訪問介護事業所の場合でも、シフト希望が重なるときがあるでしょう。その場合は、下記の方法があります。

・午前もしくは午後のみ勤務可能か相談する
・そのヘルパーしか行けない利用者の場合は、別の曜日に変更できないか相談する

訪問介護の場合「数時間だけ中抜けしたい」「午後から用事があるので、午前の2件だけだったら勤務可能」というように、施設介護に比べて時間の調整ができるというのがメリットです。

ですが調整する為には、日々現場で稼働するヘルパーとのコミュニケーションが必要不可欠です。ヘルパーが事務所に来て小さな話ができる環境を作るというのも、管理者の仕事なのです。

介護施設でのシフト作成のコツについては、下記の記事でも詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

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シフト作成・管理にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

まとめ

介護職員や管理者にとって、シフト希望の問題はストレスになりがちです。ですがお互いに譲り合ったり、勤務形態を調整することで、問題を回避することができます。

その為には、管理者と介護職員が日々コミュケーションを取り、相談や調整が気軽にできる環境作りが重要です。お互いが相談しやすい職場環境を作ることで、シフトの問題を解消しやすくなっていくはずです。

介護職員からの休み希望は大切な予定があることも多く、希望が叶えられないことが続くと、職場への大きな不満につながってしまいます。介護職員が休み希望を出しやすく、また公平なシフト作りができるような仕組みを作っていくことも大切です。

この記事の執筆者miruto

保有資格:介護福祉士 社会福祉士

地域密着型特別養護老人ホームに6年、ショートステイに1年勤務しました。

現在は訪問介護の仕事をしながら、介護・福祉系ライターとしても活動中です。

 

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