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【教えて!】介護現場の情報共有をスムーズに!オンライン会議・チャットツールの活用で業務効率化

オンライン会議・チャットツールで効率よく情報共有

介護現場では、1人の利用者様に複数のスタッフが関わります。
報告・連絡・相談などスタッフ間の情報共有が不十分な状態では、その方にあったケアができません。
しかし、情報共有をスムーズに行うのはなかなか難しいことです。
スタッフの人数が多い場合はなおさらでしょう。
情報共有がうまくいかない
これは、現場の介護スタッフ、管理者及びリーダー職共通の悩みと言えます。
そこで情報共有をスムーズに行う方法として注目されるのが、ご紹介するオンラインツールです。
本記事ではオンライン会議・チャットツールを利用した介護現場での情報共有について解説します。
導入によるメリット・デメリットをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

介護現場の情報共有をスムーズにする方法

オンライン会議を活用する介護職員

今まで介護現場での情報共有は、口頭や書面がメインでした。

しかし口頭では「言った・言わない」というトラブル、書面では書類紛失トラブルの可能性が高かったのも事実です。

そこで注目されているのが、チャットツールなどのオンラインツールです。

介護現場でのオンラインツールと言えば、介護ソフトをイメージされる方が多いことでしょう。

しかし最近は、情報共有をスムーズにするために、ビジネスチャットツールやオンライン会議ツールも用いられています。

なぜ情報共有が大切かというと、サービス利用者様に適切・安全な介護を行うためです。

介護現場ではさまざまな職種が働いており、1人の利用者様に対して複数のスタッフが関わります。

また介護現場はシフト制勤務が多く、1日の中でもスタッフが入れ替わります。

事故やトラブルを防止するためにも、利用者様の状況をスタッフ全員が正確に把握しなくてはなりません。

介護現場で情報共有が大切なのは、そのためです。

チャットツールやオンライン会議ツール導入で情報共有がスムーズになると、介護スタッフの業務効率化、および働きやすさの向上も期待できます

介護現場でオンライン会議が活躍する場面

2020年からの新型コロナウイルス感染症拡大がきっかけで、介護現場でもオンライン会議ツールが広く普及しました。

オンライン会議ツールが使用される主なシチュエーションとしては以下の3つがあげられます。

1.各種会議

2021年4月に介護報酬が改定されました。

これにより、運営基準や加算の要件等において実施が求められる各種会議などは、感染防止や多職種連携の促進の観点から運営基準が見直されたのです。

その結果、オンライン会議が可能になりました。
主なものとしては、以下の2つがあげられます。

・サービス担当者会議
・退院・退所時の調整に関する面談

サービス担当者会議をオンラインで開催する場合は、利用者様やご家族からの承諾を得る必要があることを覚えておきましょう。

2023年5月8日に新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」へ変更されたことにより以下のような変更も見られています。

サービス担当者会議については、これまでの「コロナ特例」では感染対策の観点から、利用者の住まい以外で電話やメールを使って開催したり、利用者の状態に大きな変化がない場合に開催しなかったりすることも認められていました。

しかし、「コロナ特例」の廃止によって、オンライン会議をせず電話・メールだけで済ませたり、開催しなかったりする対応は認められなくなっています。

なお、ケアマネジャーが行う月1回のモニタリング訪問は、オンライン対応が不可能となります。

2.家族の面会

新型コロナウイルス感染症拡大のため、数多くの介護施設や医療施設で面会自粛措置が取られました。

オンライン会議ツールは、面会自粛対策にも役立ったのです。

面会自粛が続くと、家族や親しい人との交流が減ります。
そのことが、施設入所者様・入院患者様のストレスにつながります。

そこでストレス軽減の役割を果たしたのが、オンライン面会でした。

オンライン面会のメリットは、おもに以下のとおりです。

・電話で話すよりも、ご本人の様子が分かる
・遠方のご家族も本人と顔を合わせて話ができる
・家族や友人と話せるので、ご本人にも良い刺激となる

実際、オンライン面会を利用したケースは多かったのではないでしょうか。

3.各種研修

介護スタッフにはさまざまな研修があります。

今までは研修会場に出向き、直接講義を受ける形が主流でした。

しかし、オンライン会議ツールの普及により、自宅や職場にいながら研修を受けられるようになりました。

研修の例として、以下のものがあげられます。

・介護支援専門員更新研修
・認知症ケアに関する研修
・接遇に関する研修
・虐待防止に関する研修
・介護技術に関する研修

オンライン会議ツールのメリット・デメリット

メリット・デメリット

会議や面会、研修といった幅広いシチュエーションで使われるオンライン会議ツールですが、メリットだけではありません。

残念ながらデメリットもあるのです。

ここではオンライン会議ツールのメリットとデメリット、両方をご紹介します。

メリット

前項でも述べたとおり、新型コロナウイルス感染症流行の影響で、介護現場でもオンライン会議ツールが広く利用されるようになりました。

メリットとしては、以下のようなものがあげられます。

・全員が一か所に集まらなくても会議が開催できる
・移動時間や交通費の負担なく研修や会議に参加できる
・会議や研修に参加できる機会が増える
・遠方の家族も面会できる

一番大きいメリットは、

移動の負担が減らせる

ことでしょう。

移動に使っていた時間を、他の業務に振り分けることができます。

デメリット

オンライン会議ツールのデメリットとしては、以下のようなことがあげられます。

・通信回線の状況によっては会議中にトラブルが発生する
・会話がスムーズにすすまないこともある
・参加者全員がオンラインツールを使用可能にする必要がある
・ツールによっては会議録を残せないため、別途記録が必要になる

直接の会話ではないので、複数人が同時に発言したり、逆に沈黙が続いたりという状況になりやすいのがデメリットです。

オンライン会議ツールの種類

オンライン会議ツールにはさまざまな種類があります。
ここでは、代表的な3種類のツールをご紹介します。

1.ZOOM (ズーム)

Zoomビデオコミュニケーションズが提供するオンライン会議ツールで、ネットワーク接続が安定していることが特徴です。

パソコン・タブレットのほかに、スマートフォンでも使用できます。
指定されたURLをクリックするだけの簡単な操作で、会議などに参加できるのが嬉しいところです。

会議の録画・画面共有・チャット・ブレイクアウトルームといった便利な機能もあります。

無料版と有料版がありますが、無料版では最大参加人数は100人まで、会議時間も40分までと限られています。
介護現場で使う場合は、有料版が望ましいでしょう。

有料版には、プロ・ビジネス・企業の3つのプランがあるので、使用目的に合わせてプランを選ぶことをおすすめします。

2.Microsoft Teams(マイクロソフト チームス)

マイクロソフト社が提供しているオンライン会議ツールです。

オンライン会議機能の他、チャットツール機能が搭載されています。
そのため、複数のツールを使い分ける必要がないことが大きなメリットです。

ZOOMと同様、画面共有・ブレイクアウトルームといった便利な機能があります。

無料版と有料版がありますが、無料版では最大参加人数300人まで、会議時間60分までに限られているので注意が必要です。

3.Google Meet (グーグルミート)

Google社が提供しているオンライン会議ツールです。
外部からの侵入や情報流出防止といったセキュリティ機能が優れているのが特徴となっています。

無料版と有料版がありますが、無料版では会議の録画やブレイクアウトルーム機能が使えないので注意してください。

無料版の場合、最大参加人数100人まで、会議時間60分までに限られています。

介護現場でチャットツールが活躍する場面

チャットツールとは、パソコンやスマートフォンを使ってリアルタイムで情報をやり取りするツールです。

メールと違い、情報共有にタイムラグが生じないのが大きな特徴です。
介護現場では、以下の4つの場面で多く使われます。

1.複数施設間での職員のやり取り

多くのチャットツールに搭載されているのが、グループ作成機能です。

サービス利用者様ごとにグループを作ることで、スタッフのやり取りがスムーズになります。

同一法人内で複数がある場合、法人全体グループ・施設ごとのグループなど、目的別のグループを作ることで、やり取りがスムーズになるでしょう。

2.トラブル防止

電話でのやり取りでは「言った・言わない」というトラブル、書面でのやり取りは、紛失によるトラブルの可能性があります。

このようなトラブルを防ぐためのツールとして注目されているのが、チャットツールです。

自分や相手の言葉が画面上に残り、かつデジタル保存されるので、トラブル防止に役立ちます

3.利用者様の状態など迅速な情報共有

主なチャットツールには、写真や動画を共有する機能があります。
この機能を使うことで、利用者様のリアルな状態をご家族や他職種に伝えられるのです。

リアルタイムで利用者様の状況が分かるので、迅速な情報共有に役立ちます

4.申し送りへの活用

申し送りには以下のようなものがあげられます。

・利用者様・施設入所者様に関する申し送り
・在宅介護サービス事業者⇔家族間での情報伝達
・新人スタッフへの業務マニュアル伝達

チャットツールを使うことで、申し送り時の記録が確実に残り、トラブルを防ぐことができるのです。

チャットツールのメリット・デメリット

チャットツールも、オンライン会議ツールと同様にメリットとデメリットが存在します。

メリット

メリットとしてあげられるのは、主に以下の4つです。

・紙の書類が減らせる
・メールよりもタイムリーに情報共有できる
・業務効率化がはかれる
・災害時の安否確認にも利用できる

紙の書類を減らせることで、情報を探す時間の短縮や、保管書類の省スペース化が期待できます。

チャットツールは電話回線を使わないので、災害時も回線混雑に影響されない情報共有が可能です。

デメリット

デメリットは主に以下の4つです。

・使い方をマスターする時間に個人差がある
・文字だけのやり取りなので、相手の声や表情が分からない
・やり取りが増えるにつれ、通知が頻繁に届く
・通知が頻繁に届くと、仕事とプライベートの区別がつきにくくなる

文字だけのやり取りは、相手の表情が見えず、声も聞こえません。

そのためテキストコミュニケーションのスキルも必要とされます。

文字だけのメッセージや、「!」・「⁉」などの記号を見て「相手は怒っているのでは」と受け手側が不安に感じる可能性もあります。

チャットツールの種類

オンライン会議ツールと同じく、チャットツールにもさまざまな種類があります。ここでは、代表的な3種類をご紹介します。

1.Chatwork (チャットワーク)

Chatwork株式会社が提供するチャットツールです。セキュリティが高いため、大企業や官公庁でも導入されています。

ユーザー同士であれば、他事業所のスタッフともすぐにチャットでやり取りできるのが特徴です。

チャット機能のほか、タスク管理機能・ファイル共有機能も搭載されています。

無料版と有料版がありますが、無料版の場合、直近40日以内のメッセージしか閲覧できないので注意しましょう。

2.LINE WORKS(ラインワークス)

ワークスモバイルジャパン株式会社が提供しているチャットツールです。

LINEが個人用コミュニケーションツールであるのに対し、LINE WORKSはビジネスに特化したツールになります。

LINEと異なる最大の特徴は、「メッセージを読んでいない人が誰かが分かる機能」です。

その他にも、トーク・カレンダー・ビデオ通話・アンケートなどさまざまな機能があります。

LINEとよく似た画面設定であるため、使いやすいと感じる方が多いことでしょう。

3.slack(スラック)

アメリカのSlack Technology社が提供しているチャットツールです。

組織や会社といったグループ全体で作られる「ワークスペース」と、小会議室的な役割を果たす「チャンネル」にわかれます。

グループチャットの機能を果たすのがチャンネルです。

後からグループに参加した人もチャットのログを見られるのが利点といえるでしょう。
チャット以外にも、ファイルや画像の共有、ビデオ通話などが可能です。

まとめ

この記事では、介護業界で使われるオンライン会議ツールやチャットツールについてご紹介しました。

これらのツールは、職場にいながら会議や研修に参加できたり、リアルタイムで利用者様の情報共有が可能になるなどのメリットをもたらします。

結果として、介護スタッフの業務効率化につながり、利用者様と直接関わる時間を増やせるでしょう。

しかし、残念ながらデメリットもあります。

各種ツールを使いこなせるまでの時間に個人差があること、対面ではないために、コミュニケーションに不具合が生じやすいことなどです。

またツールによっては無料で使える範囲に限界があるため、場合によっては有料版を使わざるを得ません。

このようにオンライン会議・チャットツールにはメリットとデメリットがあります。

職場の状況を判断して、必要なものを取り入れていくことが大切です。

職場の状況にあったツールを導入することで、きっと業務が効率化されるはずです。

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この記事の執筆者
古賀優美子

保有資格: 看護師 保健師 福祉住環境コーディネーター2級 薬機法管理者

保健師として約15年勤務。母子保健・高齢者福祉・特定健康診査・特定保健指導・介護保険などの業務を経験。
地域包括支援センター業務やケアマネージャー業務の経験もあり。
高齢者デイサービス介護員としても6年の勤務経験あり。

現在は知識と経験を生かして専業ライターとして活動中。

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