・いつまでもシフトが出なくてストレス
・休日の予定が決められない
・何でいつも遅いの?
シフトがいつまでも出なくてイライラしていませんか? 実は、シフトが完成しないのには、きちんと理由が存在します。
この記事は、介護リーダーとしてシフト作成経験が豊富にある、現役の介護福祉士が執筆しています。記事の中では、シフトが出るのが遅くなる理由から、シフト作成の問題を解消する方法まで、分かりやすく解説。最後まで読めば、シフトを早く出してもらう方法が分かります。
シフト作成は、介護職ファーストで早めに取り組むことと人材補充がポイントです。また、ツールの利用もおすすめします。
目次
介護現場でシフトが出るのが遅い理由
介護現場でシフトが出るのが遅い理由は4つあります。
・介護職員からの休み希望が集まらない
・人手不足などでシフト作成が難しい
・シフト作成者が忙しい
・月末になって職員の配置転換が決まった
それぞれ解説します。
介護職員からの休み希望が集まらない
介護職員から休み希望が集まらないと、シフトが出るのが遅くなります。理由は、いつまでもシフト作成に取り組めないからです。早めに休み希望を確認しておくことが、シフトを早く作り始めるためには大切です。
毎月15日くらいに休み希望を締め切ることをおすすめします。
人手不足などでシフト作成が難しい
職員数が少ないと、シフトの完成が遅くなります。シフトは、職員の人数が多いほど作りやすく、人数が少なくなるほど、下記のようにシフト作成にさまざまな問題が起きてしまいます。
・希望休どおりにシフトが作れない
・残業が多くなる
・休日出勤が必要になる
早くシフトを出すためには、人手不足の解消は必須です。
シフト作成者が忙しい
シフト作成者の業務が多いと、完成が遅くなりがちです。シフトは基本的にリーダーや主任など、現場をまとめる責任者が作ります。ですが、シフト作成は数ある業務の一部にすぎません。じっくり作る時間がない職場もあるでしょう。シフト作成者の業務量によって、シフト完成のスピードは変わってきます。
月末になって職員の配置転換が決まった
意外と多いのが、シフト完成の直前になって職員の配置転換を上司から告げられる場合です。例えば、下記の理由が原因に挙げられます。
・他の部署との調整
・人間関係のこじれ
・急な退職
など、理由はさまざまです。シフト作成者としては「せっかく完成したのに…」と、やるせない気持ちになりますが、仕方のないことでもあります。シフト作成は、急な変更で完成が遅くなることがあります。
介護職にとってシフトは重要、遅いとストレスの原因に
介護職にとってシフトはとても重要で、場合によりストレスの原因にもなります。シフト内容で、翌月の仕事への心がまえと休日の予定が決まります。仕事の心がまえとは、
・残業の有無
・夜勤相手との相性
・連続勤務の程度
などですね。また、シフトがいつまでも出なければ、翌月の休日の予定を入れられません。極端に言えば、シフトの出来次第で、介護職の翌月の幸福度が決まると言っても過言ではないのです。「少しでも早くシフトを完成させてほしい」と感じている介護職は多いです。
介護職が不満を持ちやすいシフトとは
介護職が不満を持つ部分は、ある程度共通しています。具体的には以下の6つです。
・他の人と比べて偏ったシフト
・希望の休みが反映されていない
・遅番→早番などきついシフトが多い
・夜勤もするのに日勤帯で4連勤がある
・シフト管理者が楽なシフトになっている
・シフトが出るのが遅い
それぞれ解説します。
他の人と比べて偏ったシフト
周りの介護職と比較してシフトが偏っていると、不満を持ちやすいです。平等なシフトかどうかを気にする職員は多いのです。例えば、夜勤の回数が他の介護職は5回として、自分だけ3回だとすれば「なぜ自分だけ…」という気持ちになる人もいます。夜勤手当は貴重ですからね。
また、残業時間の違いなども、不満を持ちやすい部分でしょう。シフトは、偏りがなく平等であることが大切になります。
希望の休みが反映されていない
希望した通りに休みが反映されていないと、不満を持ちやすいです。土日休みなど、介護職は休日が決まっていません。そのため、必ず休みたい日に休み希望を出すのです。
シフト作成者の入力ミス、どうしても休みにできなかったなど、どちらにしろ休み希望が反映されていなければ不満を持つのは当然です。
遅番→早番などきついシフトが多い
シフトの内容がきつい場合も不満を持ちやすいです。
介護職は、早番・日勤・遅番など複数の勤務帯があります。例えば、遅番は19:00や20:00に仕事が終わりますが、翌日が早番だと、次の日の6:00から仕事ということもあります。心身が休まることなく仕事をすることになるため、ストレスにつながりやすいのです。
夜勤もするのに日勤帯で4連勤がある
人によるので一概に言えませんが、夜勤もするのに日勤帯だけの4連勤があると、介護職は不満を持ちやすいです。一般的に、夜勤は月に5回程度がベースとなります。週に1回は夜勤がある計算になるため、基本的に日勤帯で4連勤にはなりません。
また、感じ方に個人差はありますが「日勤帯は3連勤までなら精神衛生上よい」というのが介護職をする者によく言われることでもあります。介護職の日勤帯は3連勤までがおすすめです。
シフト管理者が楽なシフトになっている
シフト管理者が楽をできるシフトになっていると、不満を持ちやすいです。介護職ではなく、自身のことを最優先にしていることに腹が立つのでしょう。
シフトは基本的に上司が作ります。部下である介護職のことを最優先に考えたシフトでなければ、すぐに分かるものです。人によっては「一番不満を持つ」ことかもしれません。
シフトが出るのが遅い
シフトの完成が遅くなると介護職は不満を感じやすいです。理由はシンプルに翌月の予定が決まらないから。特に休日が確定しないのはストレスがたまります。介護職はなるべく早くシフトを出して欲しいと感じています。
シフトへの不満が積み重なると職員が退職する可能性も
上記で解説したようなシフトへの不満が積み重なると、職員はストレスを感じます。そして最悪の場合、退職してしまう可能性もあります。それほど介護職にとって、シフトは大切なものなのです。
シフトは、作成者の思いや本音が分かりやすく表れます。シフト作成者は、最重要業務として取り組む必要があるでしょう。
シフト作成の問題を解消するには
介護職が納得しやすいシフトを作成するには、どのようなことに注意すれば良いのか解説します。具体的には、以下の4つです。
・介護職ファーストのシフトを心がける
・なるべく早くシフト作成に取り掛かる
・普段から上司に職員の増員を依頼する
・シフト自動作成ソフトを使う
それぞれ解説します。
介護職ファーストのシフトを心がける
シフト作成者は、介護職ファーストでシフトを作成することが大切です。介護職は、完成したシフトを見て自分と他の職員とをしっかり比較しています。夜勤数や連続勤務数など、シフト作成者が想像する以上に細部まで見ていると言ってよいでしょう。ましてや、現場の一員として働いている場合、シフト作成者にとって都合のよいシフト作りをしているようなら不満は一気に募ります。
シフト作成は介護職ファーストで作る必要があるのです。
なるべく早くシフト作成に取り掛かる
シフト作成の問題を解消するには、ある程度時間をかけて作ることが大切です。じっくり作るには、なるべく早めにシフト作成に取り組むとよいでしょう。
時間に余裕があれば、作成者の精神的負担も少ないため、リラックス状態で質の高いシフトが作りやすくなります。少なくとも、1日〜2日で作ったものより、誰もが納得しやすいシフトが作れるはずです。具体的に言えば、翌月のシフトを当月15日辺りから作り始めることをおすすめします。
普段から上司に職員の増員を依頼しておく
シフト作成の問題を解消するには、普段から上司に職員の増員を依頼しておくことも大切です。シフト作成が難しくなるのは、先にも言いましたが、人員不足が原因であることが多いからです。人員不足であればあるほど、
・遅番→早番などのきついシフトを組むしか選択肢がない
・休み希望どおりにすると人員が確保できない
・試行錯誤の末に完成したのに介護職が不満を持ちやすいシフトになる
などが実際に起きてしまうのです。これらを防ぐためには、とにかく職員を増員することが一番手っ取り早い方法となります。
私の経験でいうと、職員の数が十分いるときは、1時間でおおまかなシフトが作成できたこともあります。しかし、職員がいないときは10時間くらいかかることもあるのです。日頃から、職員の増員を相談しておきましょう。
シフト自動作成ソフトを使う
シフト作成の問題を解決するには、シフト自動作成ソフトを使う手段もあります。実はあまり知られていないかもしれませんが、パソコンやスマホなどを使って簡単にシフトを作成してくれるソフトがあるのです。「シフトは自分で考えて作るもの」という固定観念がある人こそ利用してみることをおすすめします。頭を悩ます時間が少なくなり効率化できるでしょう。
まとめ
介護職員にとってシフトが遅い理由と不満を以下にまとめました。
・介護現場のシフト作成が遅いのは忙しさや人員不足が原因
・シフトが完成しないと翌月の休日の予定などを入れられない
・介護職は周りと比較して不平等だと不満を感じやすい
・シフトの完成が遅いと不満が募り退職する職員もいる
・シフト作成は早めにとりかかり職員最優先で作る
介護職にとって、シフトの完成が遅いと強いストレスを感じるようになります。人員不足や忙しさが主な原因ですが、だからといってシフトの完成が遅いと、いつまでも休日の予定を入れられません。
ただし、早く出せば良いというわけでもありません。内容も大切で、介護職は周りの職員とシフトの違いを細かく見ているものです。シフトは、完成する早さと質の高さがとても大切になります。なるべく早くシフト作成にとりかかり、人員不足をしっかり上司に訴えることがポイントです。
また「シフト自動作成ソフト」があるため、活用すれば効率よく誰でも質の高いシフト作成が可能になります。検討してみてください。
自動シフト作成ソフト【シンクロシフト】なら、各スタッフの勤務が公平で手直しの少ない高精度なシフトを短時間で自動作成することができます。
シフト作成が管理者やリーダーの大きな負担になっている…といった介護施設も多いでしょう。シフト作成をもっと楽に、公平に作りたい、といった方はぜひご覧ください。
この記事の執筆者 | あっきー 保有資格: 介護福祉士・レクリエーション介護士2級・認知症ケア指導管理士 介護付き有料老人ホームに10年以上勤務。介護リーダーを5年半経験しています。 現在は長い現場経験と介護リーダー経験を生かして介護特化ライターとしても活動中。 |
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