シフト作成2〜3日→30分以内に短縮。休日も頭を離れなかった負担から解放されたショートステイ・白ゆり七重浜のシンクロシフト導入事例

「2、3日かかっていたシフト作成が、今では30分。もう戻りたくないですね」
毎月のシフト作成に、トータルで2〜3日。それを当たり前のこととして続けてきた——。そんな管理者が、シンクロシフトの導入後、あらためて気づいたことがあるといいます。「今振り返ると、ずいぶん大変なことをしていたんだな、と」。
北海道北斗市にある「ライフプレステージ白ゆり七重浜」(運営:株式会社メディカルシャトー函館)は、入所(ショートステイ)・通所(デイサービス)の機能を持つ複合型介護施設です。
今回お話を伺った池田管理者は、この施設のショートステイ(ショートステイ白ゆり七重浜)で、シフト管理を約4年にわたり担ってきました。同事業所はユニット型個室で、365日休みなく稼働しています。
希望休を紙で集め、シフトをExcelで作成していたこれまでの体制には、転記漏れ・修正のたびの再印刷・一人で抱える属人化など、複数の負担が積み重なっていました。月のシフト作成にかかる時間は、トータルで2〜3日。休日も、シフトのことが頭から離れなかったといいます。
「当たり前だと思っていた業務が、実は大きな負担だった」——その負担の正体と、シンクロシフト導入によってもたらされた変化について、お話を伺いました。
※本記事は2026年5月に実施した取材に基づいています。
■ 目的
・シフト作成にかかる負担の軽減
・シフト作成業務の属人化の解消
・管理者が現場・利用者と関わる時間の創出
■ 課題
・業務の合間を縫っての作業や、希望休の重なり・公平性への配慮による何度もの組み直しで、シフト作成にトータル2〜3日を要していた
・紙とExcelでの運用により、転記漏れや、修正のたびの再印刷が発生していた
・シフト作成を一人で抱え、休日も業務が頭から離れない精神的な負担があった
■ 効果
・自動作成により、シフト作成時間が「トータル2〜3日」から「30分以内」に短縮
・スマホでの希望休申請や通知により、転記の手間や認識のずれが解消
・「いつでもすぐに作り直せる」安心感が生まれ、管理者の精神的な負担が大幅に軽減
■ 本取材施設でのシンクロシフト利用サービス種別
・通所介護(デイサービス)
・短期入所生活介護(ショートステイ)
目次
施設概要――おもてなしを大切にする、ユニット型個室のショートステイ
――まず、施設の概要と職員体制を教えていただけますか。
池田様:職員数は、管理者である私と相談員を含め、介護職員が10名、看護師が2名で、うち1名はパートです。そのほかに、アシスタントスタッフが3名います。アシスタントは、併設のデイサービスとショートステイを行き来しながら動いてくれていて、私はそのアシスタント分も含めて、ショートステイのシフトを作成しています。
――施設として大切にされているケアや、特色はありますか。
池田様:ユニット型個室のショートステイで、食堂とスタッフのいる空間がとても近い造りになっています。そのぶん温かみのある雰囲気を感じていただけると思いますし、笑顔とおもてなしを大切に、日々のケアにあたっています。
導入前の課題――紙とExcelで「トータル2〜3日」、休日も頭を離れなかった負担
「先輩が書いているから……」紙運用ならではの気づかい
――シンクロシフトを導入する前は、どのようにシフトを管理されていましたか。

池田様:希望休は紙ベースで、休憩室に「何日までに記載してください」と貼り出していました。シフトはExcelで、月ごとにシートを増やしていく形です。
ただ、この貼り出しの方法だと、勤務している人が先に書くことが多くなります。そうすると、たとえば「本当はここを休みたいけれど、先輩がもう書いているから……」と、後輩が遠慮してしまう場面が、やはりありました。表には書けなくても、あとから「本当はここで休みたいんです」と相談してくれることもあって。
私自身、休みは大事だと思っているので、希望が何人かで重なって配置の都合ですぐには調整しきれないときも、「まずは遠慮せず書いてね」と伝えるようにしていました。
転記漏れ・再印刷と、配布後の情報のズレ
――紙からExcelへの転記や、配布後の修正で苦労された点はありましたか。
池田様:転記の漏れは、どうしても生じていたと思います。目で確認はしていたのですが、1日ずれてしまっていた、といったケースは実際にありました。
配布したあとに修正が出れば、修正テープで直したり、直す箇所が多ければ印刷しなおしたり。できれば紙は減らしたかったのですが、アナログだとどうしても、という部分はありました。
あとは、連休をはさんだスタッフだと、連休前にもらったシフトと連休明けに見たシフトが変わっていて、変更に気づけないこともありました。こちらも休みの日にわざわざ連絡するのは…とためらってしまって。そういうことはありましたね。
トータル2〜3日のシフト作成と、絶えないプレッシャー・予期せぬトラブル
――ショートステイならではの、シフト作成の難しさはありましたか。
池田様:ショートステイは365日動いているので、どの曜日も人を欠かすわけにはいきません。早番・日勤・遅番に夜勤と、各時間帯にきちんと配置できるのが理想です。
ただ、どうしても希望休が重なると、日勤者を置けずに早番と遅番で対応してもらう、といったことも出てきます。そうなると、私や生活相談員が出勤して人数を補ったり、送迎の兼ね合いも見ながら、感覚的に組んでいく部分もありました。
夜勤の回数や連休の希望など、スタッフ一人ひとりの事情も、聞いたからにはできるだけ叶えてあげたい。そう思うぶん、組んでは直す作業を繰り返すことも多かったです。
――シフトの作成には、どのくらいの時間がかかっていましたか。
池田様:ずっと机に向かっているわけではなく、電話が鳴ったり、利用者さんの対応で席を立ったりと、作業が何度も中断するため、トータルで2〜3日はかかっていました。
正直なところ、作業を進めるだけでもひと苦労で。本当は別室にこもって集中できれば良いなとは思いつつ、なかなかそうもいきませんでした。そもそもシフトを作るには、会社に出てExcelに入力する必要もありました。
シフトの展開は25日くらいを目標にしていましたが、現場から「まだできていないんですか」と聞かれることもあって、それがプレッシャーになっていました。年中無休で動いているぶん、月の後半は自分も休みづらくて。
組み終えたときは「今月もできた」と、ちょっとした達成感もあるんです。ただ、ホッとする間もなく、すぐ翌月の希望休の貼り出しが始まる。その繰り返しでした。
――そのほか、紙やExcelの運用で「困った」と感じた出来事はありましたか?
池田様:作ったはずのデータが、なぜか保存されていなかったことがありました。2〜3日かけて組んだものが、開いてみたら残っていない。「あれ?」となって、それはもう、大ショックでした。シフト作成を担当し始めて間もないころの話です。
月途中の組み直しと、一人で抱える重圧
――いったん完成したシフトを、月の途中で組み直すこともあったのでしょうか。

池田様:ありました。月の途中での体制変更や、急な入院といった事情が出てくると、そのたびに夜勤をずらすなど、組み直しが必要でした。
ほかの部署から職員が異動してくれば、前の部署での最終勤務を確認したり、月の途中から希望休を聞いて反映したりもします。誰に教わってもらうのがいいか、といったことも考えながらでした。こうした組み直しは、もともとの2〜3日にさらに上乗せでかかっていました。
シフトを組んでみて「ここは人が足りないな」と気づくこともあって。本当は自分が休みたかった日でも、ほかに出られる介護職員がいなければ、結局は自分が出たり、生活相談員にお願いしたり。そうやって穴を埋めることも、少なくありませんでした。
シフト作成は私が一人で担当していたので、「自分が休んだら、この時期はまずいな」という感覚も、常にありました。七重浜での4年に、前の部署で携わっていた期間も合わせると、シフト作成とは通算で6年近く向き合ってきたことになります。
導入のきっかけと準備――トップダウンの導入を、現場がスムーズに受け入れるまで
本部主導での導入と、シフトを「自動で作れる」ことへの期待
――シンクロシフトの導入は、どのような形で決まったのでしょうか。
池田様:2023年に、本部主導で導入が決まりました。最初に話を聞いたとき、自動でシフトを作ってくれる、というところが一番印象に残っていて。
作る側からすると、その負担が減るのは本当にありがたいことです。正直なところ、嬉しさしか覚えていないですね。
――初期設定や、システムの操作でつまずくことはありませんでしたか。
池田様:「これはどうしたらいいんだろう」と悩むことは、正直あまりなかったです。
これまで紙で作っていたシフトで、早番・日勤・遅番・夜勤が各スタッフで大体どのくらいの割合か、というのは感覚的に分かっていました。たとえば早番なら、各スタッフで3〜5日くらい、というように。その数字をうまくひもづけて設定できたので、スムーズにできたと思います。
――導入を支援する担当者に、相談する場面はありましたか。
池田様:個人的には、ほとんどなかったと思います。とりあえず一度作ってみて、違うなと思ったらやり直したり、設定を変えたり。自分なりに使えていました。
スムーズに進んだ現場への浸透
――スタッフの皆さんへは、どのように周知されましたか。導入にあたって、戸惑いの声などはありましたか。
池田様:「アプリを取ればいいんですよね」という感じで、皆さんすんなり受け入れてくれました。会社としてこう進める、と決まっていたこともあって、自然に移行できたと思います。
当初は、スタッフが希望休を申請したつもりでも、うまく反映されていなかった、ということはありました。ただ、希望休を入れ直してもう一度自動で回せば、以前とは比べものにならないくらいすぐに作れます。そのあたりに、ストレスはまったくないですね。
導入の効果――「トータル2〜3日」が30分以内に、心の負担も軽く
シフト作成「トータル2〜3日」が30分以内に大幅短縮
――導入後、シフト作成にかかる時間はどう変わりましたか。
池田様:まず、作成を始めるまでの準備が、2〜3分くらいです。職員の名前はもう自動で入っているので、作る月を選んで、最初の設定を確認するだけです。
そこから自動で回すと、介護職員だけなら5分もかかりません。手修正を入れても、10分あればできるくらいです。看護師やアシスタントスタッフも含めて、集中して作れば、全体でも30分はかからないと思います。以前はトータルで2〜3日かかっていたので、そこは本当に大きく変わりました。
「休みの日も頭を離れなかった」その重圧からの解放
――作成時間以外で、変化を感じている部分はありますか。
池田様:精神的な負担は、本当にすごく軽くなりました。休みの日にわざわざシフトのことを考えることもなくなりましたし、「今日作らなきゃ」というような、追われる気持ちもなくなりました。
シフトを公開するタイミングも、早くなったと思います。作る側の負担がなくなったぶん、逆に「早く作ってあげたい」という気持ちになって。希望休の締め切りは15日にしていますが、「もし急に休みが必要になったら言ってね」と、余裕を持って構えられるようになりました。
スマホで希望休申請、現場にも生まれた変化
――現場のスタッフからは、どのような声がありますか。
池田様:「自由に予定を組みやすくなった」「希望の休みを出しやすくなった」という声が多いですね。以前は紙に書いて貼り出していたので、ほかの人の目が気になる部分もありました。今はスマホから希望を出せるので、その遠慮がなくなったんだと思います。
シフトの確認についても、休みの日でもすぐ見られるので、わざわざ出てきて確認しなくてよくなりました。あとは、紙のころは、もらったシフトを自分でスケジュールアプリに入れ直しているスタッフもいたのですが、その手間もなくなったと思います。
特に評価している機能――自動作成と、予定を一元化できるフラグ機能
――シンクロシフトの機能のなかで、特に「使ってよかった」と感じるものはありますか。
池田様:自動作成はもちろん大前提なのですが、フラグを立てられる機能も、すごくありがたいですね。自分の会議の予定や、各スタッフの研修の予定などを入れておくと、シフトを見るだけで「この日はこういう予定が入っている」と、ひと目で分かります。
以前は、シフトの用紙の余白に、こうした予定を手書きで書き込んでいました。それが今は、すべてWeb上で完結します。ショートステイはオンコールがあるので、待機の日もスマホで確認できる。そのあたりも、本当に助かっています。
創出された時間の使い方と今後の展望――同時に動ける余裕と、脱属人化への一歩
シフト作成の自動化で、他の業務が同時にできるように
――シフト作成にかかっていた時間が減って、どのような変化がありましたか。
池田様:自動で回している間に、ほかの業務ができるようになりました。電話が鳴ってもすぐに出られますし、電話をしながら、できあがったシフトを確認する、といったこともできます。
紙やExcelのころは、考えている途中で別のことをすると、どこまでやったか忘れてしまうんです。それがなくなったので、ほかの仕事もスムーズに進むようになりました。持ち帰る必要もなくなりましたし、締め切りに追われて焦りながら作る、ということもなくなりましたね。
シフト作成を、属人化から「誰でも担える仕組み」へ
――今後、取り組んでいきたいことはありますか。
池田様:シフト作成は、必ずしも管理者の仕事ではないと思うようになりました。シンクロシフトがあれば、現場の介護職員でも、自動作成で回してシフトを作れます。社内の勉強会に出て、あらためてそう感じました。
そうなれば私の手も空くので、利用者と関わる時間や、ほかの業務に、もっと有効に使えるのかなと思っています。
同じ課題を抱える方へのメッセージ――「毎月、楽しくシフトを作れる」
――最後に、かつてのご自身と同じように、シフト管理に悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
池田様:一度設定さえできてしまえば、あとは毎月、楽しくシフトを作れます。シフトを作る作業そのものを、楽しいと感じられるようになるんじゃないかなと。
言葉は悪いかもしれないですけど、今振り返ると、おぞましいくらいで。もしシンクロシフトがなかったら、今ごろどうなっていたんだろう、と思います。もう、あのころには戻りたくないですね。
決して難しいものではないので、悩んでいる方には、ぜひ導入してほしいなと思います。
編集後記
今回の取材で印象的だったのは、池田管理者の振り返りの言葉でした。長年の業務として続けてきたシフト作成を、問題として強く意識するより先に、当たり前のものとしてこなしてきた——その様子が、言葉の端々からうかがえました。
シフト作成にトータルで月に2〜3日。休日もシフトのことが頭から離れず、現場からは進捗を問われる。そうした状況が、約4年にわたり続いていました。シフト作成の負担とは、困っているその渦中にいるときよりも、解放されて初めて、その大きさに気づくものなのかもしれません。
紙やExcelでのシフト管理に課題を感じている施設は、決して少なくないはずです。なかには、かつての池田管理者のように、その負担を「当たり前のもの」として受け止めている方もいるかもしれません。
シンクロシフトは、作成時間の短縮にとどまらず、管理者が抱えてきた精神的な負担を軽くし、シフト作成を「誰でも担える仕組み」へと変えていく可能性を持っています。シフト作成に追われる日々を見直す一歩として、まずはその効果を体験してみてはいかがでしょうか。
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https://synchroseries.jp/
※本記事の役職・数値・状況は、2026年5月に実施した取材時点の情報に基づいています。
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株式会社メディカルシャトー函館 | |
| 設立 | 2014年 | |
| URL | https://www.shirayuri.gr.jp/ | |
この記事の執筆者![]() | Shift Life編集部 介護現場での実務経験を持つライターと、介護報酬・制度に精通した編集スタッフが連携し、現場で役立つ情報をお届けしています。 制度・加算に関する情報は、厚生労働省・自治体などの公的機関が発行する一次情報を優先的に参照し、掲載前にファクトチェックを実施しています。 |
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