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第20回 介護経営サミット オンラインセミナー告知

【教えて!】介護職のきついシフトをどう解決する?原因や解決方法を解説

介護職のきついシフトを解決するには

毎月のシフトがきつい
シフトに偏りがあってつらい
シフトのせいでうまく休めない
介護現場のきついシフトに悩んでいませんか?
介護職のシフトは勤務時間が細かく変わるため、きついと感じることも多いシフトです。
今回は、介護現場のシフトがきついと感じている方のために、きついシフトの特徴や解決方法について解説します。
さらに、介護現場のシフトを効率的に作成できるシフト作成ツール「シンクロシフト」を紹介しますので、シフト作成で困っている現場リーダーや管理者の方もぜひ参考にしてください。

介護職がきついと感じるシフトとは?

不満がある介護職

介護職がきついと感じるシフトとは、勤務が連続していたり物理的に休む時間がなかったりして、心身が消耗しやすいシフトのことです。

また、公休の配分が不規則だったり特定のシフトだけ多かったりしても、介護職はうまく休息を取れなくなります。

具体的には以下のようなシフトです。

・5連勤や6連勤のシフト
・夜勤→明け→夜勤のシフト
・日勤→早番→遅番→日勤のような不規則なシフト
・遅番→早番→遅番が繰り返されるシフト
・早番が連続するシフト
・残業が前提になっているシフト

きついシフトの特徴や発生する原因をみていきましょう。

5連勤や6連勤のシフト

5連勤や6連勤のシフトは、連勤が長く続く負担の大きいシフトです。

休日が間にないため心身をリフレッシュするのがむずかしく、シフトの後半では疲れがたまってくることもあり、負担を感じやすいでしょう。

連勤が長く続くシフトは、どちらかといえばデイサービスやデイケアなどの通所介護施設に多くあるシフトです。

土日を定休日に設定している通所介護施設も多いため、5連勤や6連勤が発生しやすくなるでしょう。

入居施設は交代制でシフトを回しているところが多いため、1週間のどこかで公休が設けられ連勤が起こりにくいのです。

夜勤→明け→夜勤のシフト

夜勤明けの翌日に夜勤が入るシフトも、心身に負担のかかるシフトです。

夜勤の疲れが抜けないうちに夜勤に従事することも多いため、倦怠感が生じたり寝つきが悪くなったりといった体調不良が引き起こされる可能性もあります。

もしもこのようなシフトに就いてから体調が崩れた場合は、早めに対処する必要があるでしょう。

夜勤が続くシフトは、介護職の退職や欠勤が発生して現場が回らなくなっている介護施設で発生しやすいシフトです。

日勤→早番→遅番→日勤のような不規則なシフト

勤務時間が不規則なシフトは、プライベートを充実させることがむずかしくなってしまうシフトです。

出勤時間や退勤時間がバラバラになってしまうため、もしも仲のよい友人が日勤のみで働いている場合、友人と予定をあわせるのが大変になってしまうでしょう。

友人と会話を楽しんだり愚痴や不満を吐き出したりする機会が失われると、結果的にストレスをため込んでしまう可能性があるのです。

不規則なシフトは、職員の希望休が重なった場合に起こりやすく、事前に予測しにくい点も特徴です。

遅番→早番→遅番が繰り返されるシフト

「遅番→早番」と続くシフトは、十分な休息を取りにくいシフトです。

退勤してから出勤するまでの間隔が短いため、通常のシフトよりも心身の疲れが取れにくくなります。

以下のようなシフトで考えてみましょう。

遅番勤務~11:00から20:00まで
早番勤務~6:00から15:00まで

こちらのシフトの場合、遅番は20:00に終了しますが、次の早番がはじまる6:00までの間には10時間しかありません。

睡眠時間を6時間と仮定すると、残りは4時間です。

食事の用意やお風呂、雑事などの必要なことを済ませた頃には、自分の好きなことを過ごす時間が残っていない可能性も。

休息をじっくりと味わえなかった結果、翌朝になっても「休んだ気がしない」と感じる介護職が多くなるわけです。

遅番→早番勤務は、3交代制のシフトを取っている入居施設でよくみられるシフトです。

早番が連続するシフト

早番が連続するシフトも疲れが取れにくくなります

早番には、起床介助、トイレ誘導、バイタル測定といったこなすべき業務が多く、利用者が多いほど忙しさは増していきます。

また、勤務開始時間が早いこともきついと感じる原因です。

もしも勤務先が遠方にあれば、太陽が昇る前に起床しないと出勤時間に遅れてしまうかもしれません。

そういった心配ごとも、シフトがきついと感じる原因になってしまうでしょう。

残業が前提になっているシフト

介護職の残業がないと現場が回らないシフトも存在します。

具体的には以下のようなケースです。

・早番が残業して日勤や遅番を手伝う
・夜勤が残業して早番を手伝う
・日勤が残業して遅番を手伝う

残業が前提になっているシフトは、マンツーマン対応の必要な利用者がいたり介護職が不足していて業務が回らなかったりする場合に発生しやすいケースです。

シフト上では人数が足りているのに、現場では手が足りていないといった特徴もあります。

残業が増えると現場の介護職員が疲弊してしまうため、介護リーダーや管理者が定期的に介護職にヒアリングして、負担が大きくなりすぎないように気をつける必要があります。

介護施設できついシフトになる原因とは?

疲労が蓄積している介護職

介護施設できついシフトになる原因は、主に以下の3点が挙げられます。

・介護職が不足している
・シフト作成者のスキルが不足している
・シフトのしわ寄せが自分に集中している

それぞれみていきましょう。

介護職が不足している

介護職が不足していると、シフトを作成する難易度が大きく上がるため、きついシフトになる傾向があります。

なぜなら、シフトを作成する際には、法定労働時間や人員配置基準といった法定基準を満たす必要があるからです。

基準を満たさないと運営団体が罰則などをうける可能性もあるため、介護職が不足すると、どうしても運営基準を満たすことが優先されます。

さらに、介護職員処遇改善加算などを取得している場合は、介護職の資格にも留意してシフトを作成する必要があり個々の細かい要望は後回しになりがちです。

その結果、偏ったシフトが発生したりしてきついシフトになるわけです。

介護職の不足問題は、シフト作成者の問題というより介護施設全体の問題といってもよいかもしれません。

シフト作成者のスキルが不足している

一方で、シフト作成者のスキルがきついシフトの原因となっているケースも存在します。

シフト作成者のスキルとは、現場がスムーズに回ることと働く介護職の負担をバランスよく配置するシフト作成技術を意味します。

入居施設であれば、

早番→日勤→遅番→夜勤

のように徐々に出勤時間が遅くなっていくシフトが理想的です。

また、連勤が続いている介護職がいたら、優先的に中休みをつくってあげたりすると介護職の負担が軽減されるでしょう。

このようなシフトを作成するためには、現場の状況から介護職の強み弱みまで把握している必要があるため、シフト作成者のスキルが足りないときついシフトになるのです。

シフトのしわ寄せが自分に集中している

シフト調整のしわ寄せが自分に集中すると、自分だけきついシフトになるかもしれません。

例えば、職員の希望休が重なる日は、特定の日に人員が足りなくなったりしてシフト全体のバランスが崩れます。

全体のバランスを整えるために、抜けた穴を埋めるための偏ったシフトを誰かが受け持つ必要が出てくるのです。

介護現場はチームで成り立っていますので、誰でも偏ったシフトを受け持つときもあるでしょう。

しかし、もしも自分がシフトの穴埋めばかりに使われているのならば話は別です。

自分から声を上げないと、不公平なシフトが続く可能性が高いので、しっかり不満を表明する必要があるでしょう。

勤務時間バラバラのシフトはきつい!どうやって解決する?

介護現場では、介護職の異動や退職によって一時的にシフトがきつくなることがあります。
勤務時間がバラバラになるシフトは体調管理も難しいので辛いものがありますよね。

短期間ならまだしも、きついシフトが続いているなら、心身の消耗を避けるために何らかの対策を取るべきでしょう。

おすすめの解決法は以下の通りです。

・シフト作成者や管理者に相談する
・異動願いを出す
・転職を検討する

それぞれ解説します。

シフト作成者や管理者に相談する

シンプルで効果のある解決法が、シフト作成者や管理者に相談する方法です。

自分のシフトのどこに負担を感じているのか、具体的にどう修正してほしいのかを伝えましょう。

できればシフト作成者や管理者に直接自分の希望や疑問を話してください。

なぜなら、直接伝えないと、きついシフトが改善されない可能性が高いからです。

シフト作成者は少なくない時間をシフト作成に費やしていることも多いため、「できれば面倒な作り直しは避けたい」と考えています。

そのため自分の希望を相手にしっかりと伝えないと、うやむやにされるおそれもあるのです。

特に不公平なシフトが続いている場合は、人づてではなく直接相手に伝えてみてください。

異動願いを出す

シフト作成者に相談しても改善されない場合は、介護現場に問題があるのかもしれません。

その場合は、別部門へ異動願いを出して解決を図る方法があります。

例えば、複数のシフトがつらい場合は、デイサービスやデイケアなどの通所施設に異動すれば、日勤のみで働くことが可能です。

同じ入居施設でも、別のフロアやユニットへ異動することで、今までより働きやすいシフトで働くことが期待できます。

ただし、異動先の新しい業務に慣れる必要があるため、自分のスキルや適性を考えてみて、自分にあった現場を異動先に選びましょう。

転職を検討する

きついシフトの原因が企業や法人にある場合、「何とかしなければ」と焦れば焦るほど、消耗してしまう可能性があります。

自分の力ではどうしようもないと思ったら、自分の体調を崩す前に転職活動に取り組むのがおすすめです。

働きながらできる転職活動の一例がこちらです。

・時間のあるときに履歴書や職務経歴書を作成する
・転職先の条件を決める
・ハローワークなどで求人を定期的に確認してよさそうな求人がないかチェックする
・気になる施設に電話したり訪問したりする
・転職支援サイトに登録する

転職先で同じ目にあわないように、あらかじめ目ぼしい施設の公式サイトなどを参考に、評判を調べておくと安心です。

また、転職が決まった後に現在の職場とトラブルにならないように、所属先の上司などにはタイミングをみて相談しておくとよいでしょう。

きついシフトは介護職の離職につながる

介護職のきついシフト

シフト作成者、現場リーダー、管理者の方は、シフトがきつくなっていないか定期的に確認してみてください。

なぜなら、きついシフトが続くと介護職が離職するおそれがあるからです。

介護職が1人離職するだけでも、残された介護職の負担が増えてしまうかもしれません。

シフトがさらにきつくなってしまうと、次の離職者が発生するという悪循環も懸念されます。

離職者が発生した場合、欠員を補充しなければなりませんが、その際に人材会社を利用し介護職をて採用する事業所も多いと思います。
そうなると人材会社へ支払う紹介料など、採用コストも上がってしまいます。

離職者の発生を防ぐことは、経営面にとっても非常に重要なことと言えます。

しかしシフト作成は大変な業務である

シフト作成は介護現場の円滑な業務推進だけでなく、介護職の働きやすさにも配慮する必要がある大変な業務です。

限られた人材を適切に配置するだけでなく、公平さも求められるでしょう。

もしもシフト作成者が現場の管理業務も兼務している場合、大きな負担が発生してしまいます。

職員の希望を通すために自分が現場に出るように配慮する作成者もいるかもしれません。

介護現場のシフト作成でお悩みの現場リーダーや管理者の方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

まとめ

介護職がきついと感じるシフトとは、勤務が連続していたり物理的に休む時間がなかったりして、消耗しやすいシフトを指します

利用者さんに隙間なく介護サービスを届けるために、ときにはシフトがきつくなることもあるかもしれません。

しかし、きついシフトが続くようなら、対応策を取る必要があります。

きついシフトが原因で消耗していると感じたら、本記事を参考にして早めに改善策に着手しましょう。

そしてシフトを作成する現場リーダーや管理者の方は、シフト自動作成ツールなどを活用して、ご自身の負担を軽減しながら現場で喜ばれるシフトを実現してください。

自動シフト作成ソフトで公平なシフトを楽に作成する

 
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シフト作成が管理者やリーダーの大きな負担になっている…といった介護施設も多いでしょう。シフト作成をもっと楽に、公平に作りたい、といった方はぜひご覧ください。
 

シンクロシフト

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この記事の執筆者
千葉拓未

所有資格:社会福祉士・介護福祉士・初任者研修(ホームヘルパー2級)

専門学校卒業後、「社会福祉士」資格を取得。
以後、高齢者デイサービスや特別養護老人ホームなどの介護施設を渡り歩き、約13年間介護畑に従事する。

生活相談員として5年間の勤務実績あり。
利用者とご家族の両方の課題解決に尽力。

現在は、介護現場で培った経験と知識を生かし、
Webライターとして活躍している。

2024年8月 住まい介護医療展 出展告知

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