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【いまさら聞けない!】介護施設のシフト作成のコツ、公平感のあるシフトを作るには

介護施設のシフト作成のコツ

医療や介護施設のシフト作成者は、日々の忙しい業務の中でシフト作りに頭を悩ませています。
しかし、スタッフからのシフトへの不満の声もあり、どうやったら公平感のあるシフトが作成できるのか頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
スタッフ一人ひとりにとって不公平なシフトにならないようにするためには、いくつかのポイントに留意することが大切です。
本記事では、介護施設のシフト作成のコツやポイントについて詳しく解説します。
シフト作成や管理を担当されている方々にとって、ぜひ参考になれば幸いです。

介護施設のシフトで不満が出やすいポイント

不満がある介護職

介護施設のシフトで不満が出やすいポイントとして、早番や遅番、夜勤といった勤務回数や休みの配置に偏りがあることが挙げられます。
連続して同じ種類のシフトや休みが続くと、充分な休息やプライベートの時間を確保することが難しくなり、体力やメンタル面への負担が増えてしまうからです。

さらに、スタッフの希望休が反映されていないことも、不満の原因となります。

希望休が反映されていないと、プライベートな休みがとれず、モチベーションの低下やストレスの増加につながるでしょう。

シフト作成者は、スタッフの意向や勤務のバランスを尊重し、働きやすく公平なシフト作成を心掛ける必要があります。
スタッフ一人ひとりの負担やニーズを考慮し、勤務時間や休みの配置を公平に配慮することが重要です。

では、どうすればスムーズなシフト作成ができるのでしょうか。

介護施設のシフト作成のコツ

介護施設のシフトは、人手不足や雇用形態、配置基準などさまざまな制約があり、作成は非常に難しいものです。

しかし、適切な手順やルールを設けることで、より効率的なシフトを作成できるでしょう。

ここでは、介護施設のシフト作成のコツについて紹介します。

希望休からシフトを組む

シフト作成の前に、まずスタッフの希望休を確認することが重要です。

希望休の申請については、事前に締切日や希望休の日数など、職場内でのルールを定めておきましょう。
そしてシフト作成時には、希望休を優先的に組み込み、できる限りスタッフの希望を叶えるように調整します。

全ての希望休を叶えることは難しい場合もありますので、その際にはスタッフとのコミュニケーションを重視し、希望休の調整を依頼しましょう。

スタッフに対しては、公平かつ透明性のある方法で調整理由を説明し、代替案や優先度の変更を提案することが重要です。
スタッフが希望する曜日や時間帯などを取り入れたシフトを作成することで、スタッフのモチベーションや働きやすさにつながるでしょう。

スタッフとのコミュニケーションを大切にし、互いの意見を尊重しながら柔軟に調整していくことが求められます。

夜勤や公休を決めていく

「夜勤」と「公休」は介護施設のシフトにおいて確定される予定となりますので、希望休と同様に優先的に組み込んでいきます。

夜勤や公休の決め方のコツは、以下のとおりです。

・夜勤の決め方

夜勤は人によって体力への負担が異なるため、スタッフ一人ひとりとのコミュニケーションを大切にし、体力や生活リズムを考慮して作成していきましょう。
そして、スタッフの希望も考慮し、できる限り公平な形で夜勤を割り当てることが重要です。

・公休の決め方

公休のシフト作成では、公平性と連休についても考える必要があります。

リフレッシュやモチベーションの維持のために連休を希望するスタッフがいれば、可能な範囲で調整するようにし、希望通りに休みを取得できるよう努めましょう。

シフト作成者は、夜勤や公休を可能な限り公平に配分するように心がけることが大切です。

配置基準も考えながらシフトを組んでいく

介護施設のシフト作成時に絶対に忘れてはいけないのは、「人員配置基準」です。

人員配置基準は国が定めた基準であり、サービス内容や施設形態に応じて、入居者に対して、最低限配置しなくてはならない職員(職種、資格、人数)が定められています。

たとえば、指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)での介護職員の人員基準は「3:1以上」です。
人員配置基準に違反すると、介護報酬の算定額が70%に制限されるため、30%の減算が行われます。

介護報酬の算定額は介護施設の利益につながるため、運営において忘れてはならない重要なポイントです。

介護施設のシフト作成者は、人員配置基準を遵守することで、適切な人員配置と介護の質の維持に努める必要があります。
参照:厚生労働省 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

完璧なシフトを作成しようとしない

介護施設のシフト作成では、「完璧なシフト」を作成しようとすることは避けたほうが良いでしょう。

なぜなら、現実的には100%完璧なシフトを作成することは難しく、実行できない困難な状況が生じる可能性があるからです。

まず、予測できない事態を考慮する必要があります。
入居者の急変や状況変化、急な欠員などが起こるかもしれません。

入居者の病気や怪我などの不測の事態が発生した場合、既存のシフトが変更されることもあり、そのような場合には、柔軟に対応できる余裕を持ったシフトを作成することが重要です。

また、完璧なシフトを求めることは、作成者自身やスタッフに負担やストレスを与える可能性があります。

過度に完璧なスケジュールを追求し過ぎると、スタッフへの負担が増えたり、モチベーションの低下につながるからです。

スタッフの働きやすさや満足度を考慮し、バランスの取れたシフト作成を心がけましょう。

介護施設のシフト作成のポイント

ポイント

介護施設のシフトは、スタッフの働きやすさやモチベーション維持だけでなく、サービスの質に影響するため、配置や効率性を考慮したシフト作成が大切です。

公平性を保ったシフトを作成することで、スタッフのストレスを軽減し、業務を円滑に進めることができます。
それでは、介護施設におけるシフト作成のポイントについてみていきましょう。

配置する人数は適正か

シフト作成において重要なポイントは、スタッフの配置人数です。

国が定めた人員配置基準は、最低限配置しなければならない人数を示していますので、利用者の状態や職場の状況に応じて、日々の配置人数は異なります。

時間帯によってもスタッフの人数は変動し、毎日同じ人数が出勤しているわけではありません。
通常のシフトよりもスタッフが必要な日は、以下のような場合です。

・施設のイベントや行事
・委員会やカンファレンス
・散髪日
・外出日
・入浴日など

入浴は、介護施設によっては毎日行われる場合もありますが、特定の曜日に設定されていることもあります。
特定の曜日に入浴日を決めている場合は、通常のシフトよりも多くのスタッフの配置が必要です。

一方で、入浴やイベントがない日は、最低限のスタッフで対応できる場合もあります。

利用者の心身の状況や適切な人員配置のために必要な情報を把握し、曜日や時間帯に応じた適切なシフトを作成することが大切です。

シフトを作る時は個人の特徴・性格・スキルを把握した上で決めること

介護施設で働くスタッフは、特徴や性格だけでなく、スキルにおいても実務経験により異なります。

新人スタッフはベテランスタッフとペアにすることで、実践を通じた指導を受けることができ、不測の事態が起こった場合の適切な対応方法を学ぶことができるでしょう。

また、各スタッフが持つスキルや強みを理解し、それに応じた役割分担を考慮することが重要です。

コミュニケーション能力に優れたスタッフは利用者様との対話や家族とのコミュニケーションに活躍でき、細やかな気配りができるスタッフは、利用者様の細かなニーズに対応できる場面で重宝されます。

介護の仕事はチームワークが重要であり、性格やスタッフ同士の相性が大きく影響するため、チーム全体のバランスを考えることが必要です。

個々の性格や人間関係を理解し、それぞれが最大限に活躍できるようなシフトを作成することで、利用者へより良いケアを提供できるでしょう。

できるだけ余裕をもってシフトを作成する

スタッフは自身のシフトが確定していない状況では、プライベートな予定や家庭での調整が困難です。

シフト作成や発表が遅くなってしまうと、休みや時間の確保ができず、疲労やストレスが蓄積され、モチベーションの低下につながる恐れがあるでしょう。
また、シフトの作成が遅れると業務の効率性にも悪影響を及ぼします。

介護施設では、スタッフのスキルや特性、利用者のニーズなどを考えたシフト作成が重要です。

時間に追われた状況でシフトを作成すると、十分な調整ができず、バランスの取れたスタッフの配置や業務の適正な分担が難しくなるでしょう。

シフト作成は、スタッフのモチベーションや業務やケアの質にも関わるため、ゆとりを持って作成することが必要です。

シフト作成の目的は業務を円滑に進めること

シフト作成は、業務を円滑に進めるために以下の3つのポイントを押さえる必要があります。

適切なスキルマッチング

スタッフはそれぞれ異なるスキルや経験を持っています。
業務を円滑に進めるために必要なのは、ケアや業務内容に合わせて適切なスタッフを配置することです。

バランスのとれた人員配置

介護施設では24時間体制でサービスを提供します。

スタッフの配置をバランスよく行うことで、急なトラブルや緊急事態にも対応でき、業務をスムーズに進めることが可能です。バランスのとれた人員配置は、スタッフの勤務時間や休憩時間の調整をしやすくします。

これにより、疲労の蓄積を防ぎ、適度な休息を取ることができる職場環境を整えることができるでしょう。

コミュニケーションや連携の促進

スタッフ同士のコミュニケーションやチームワークを考えて、シフトを作成することも大切です。
連携がスムーズであれば、ケアや情報の共有がスムーズに行われます。

また、良好なチームワークがあれば、予期せぬ事態や急な変更が発生しても、柔軟に対応できるでしょう。

シフト作成はルールと締切を守ること

介護施設におけるシフト作成で重要なポイントは、ルールと締切を守ることです。

まず、ルールは公平性を確保するために欠かせません。

介護施設では希望休制度が導入されていますが、スタッフの希望が多すぎたり期日までに申請されないと、シフト作成が困難になります。

例えば、「希望休は月3日まで」「土日の休みは2日まで」「特定の日に希望休が重なった場合の対応」など具体的な期日や、特定の日に希望休が重なった場合の対応方法を定めることです。

また、シフト作成者自身もシフト発表を遅らせることなく、期日までに仕上げることが求められます。

ルールや締切を守ることで、偏りのない公平なシフト作成や、シフト作成者の負担軽減にもつながるでしょう。

日頃からスタッフとのコミュニケーションを大切にする

シフトの調整がつかないときや急な欠勤や早退など、シフトが完成した後でも突発的なトラブルが発生することがあります。
このような場合には、他のスタッフに助けてもらうために、勤務交代や残業をお願いしなければなりません。

シフト作成者とスタッフとの信頼関係が築かれている場合は、調整もスムーズに受けてもらえるでしょう。

そのためには、日頃からスタッフとのコミュニケーションを大切にし、各スタッフの事情やスキルを把握し、お互いに助け合える職場環境を築くことが必要です。

さらに、スタッフと良好な関係を築くことで、希望や要望を伝えやすい環境を整えることができます。

シフト作成者が中心となり、チーム全体のコミュニケーションを充実させ、スタッフの満足度やモチベーションを高めていきましょう。

シフト作成は時間がかかり、管理者・リーダーにとって大変な作業

シフト作成に疲れた管理者

介護施設におけるシフト作成は、24時間体制の適切な人員配置や労働時間、休日などのコンプライアンスを確保し、公平なシフトを作成する必要があります。

また、スタッフの希望休や調整も考慮に入れなければならず、時間と労力を要する作業です。

しかし、多くの介護施設では、表計算シートや手書きの紙媒体を使用してシフト作成を行っているため、人員配置基準や急な勤務変更を反映させるのも手間がかかります

さらに、シフト作成を担当する管理者やリーダーは、金銭管理や勤怠管理、スタッフの指導、家族への対応など、多忙な業務に追われ、シフト作成に十分な時間を割くことは難しいです。

公平なシフトを作成することは、管理者やリーダーにとって大変な作業になります。

介護施設向け、シフト作成ソフトを利用するのもおすすめ

シフト作成者は、介護現場の人手不足に悩みながら、通常の介護業務や管理者業務をこなし、シフト業務にも力を注いでいます。

しかし、多くの施設では、まだ表計算シートや手書きの紙媒体といった従来の方法でシフトを作成しており、手作業によるミスや漏れも少なくありません。

そこで、「シンクロシフト」を活用すれば、希望休の集計や適切な人員配置をシステム上で管理できます。

このシステムは自動的に調整してシフトを作成するため、人間のミスや漏れを防ぐことができ、さらに、公平なシフト作成や管理作業の効率化につながるでしょう。

これにより、シフト作成にかかる時間も大幅に短縮できるため、他の業務やスタッフとのコミュニケーション、全体的な業務の効率も向上します。

まとめ

シフト作成は、時間と労力を要する手間のかかる作業です。
介護業界特有の雇用形態や配置基準、介護現場の人手不足など、さまざまな要素が絡み合い、シフト作成と管理を難しくさせています。

そこで、今回ご紹介したシフト作成のコツを押さえながら作成することで、コンプライアンスを順守し、効率よく公平感のあるシフトを作成することが可能です。

また、シフト作成を自動化することで、業務の効率性が向上し、シフト作成者の負担軽減や、職場環境の改善にもつながります

スタッフのニーズやスキル、業務の効率性を考慮しながら、業務を円滑に進め、スタッフの満足度を向上させるシフト作りを目指しましょう。

そのためには、コミュニケーションを重視し、スタッフとの協力関係を築くことが重要です。

お互いを理解し合い、協力し合う意識を持ちながら、快適な職場環境を作り上げましょう。

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ぜひ合わせてご覧ください。

この記事の執筆者吉田あい

保有資格:社会福祉士・介護福祉士・メンタル心理カウンセラー・介護支援専門員

現場、相談現場など経験は10年超。
介護現場(特別養護老人ホーム・デイサービス・グループホーム・居宅介護支援事業所)、相談現場を経験。

現在はグループホームのケアマネジャーとして勤務。

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