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インテークとは?介護における意味とアセスメントとの違い、面接の流れと注意点

介護福祉におけるインテークとは

インテークとは、ご利用者やご家族から介護についての最初の相談を受け、困りごとや緊急性を把握して必要な支援につなぐ面接や相談のことです。福祉医療機構のケアマネジャー向けガイドでは、ケアマネジメントの最初の段階が「最初の面接・相談(インテーク)」として位置づけられています(参考:福祉医療機構(WAM NET)「ケアマネジャーのしごとガイド 最初の面接・相談(インテーク)」)。
 
この記事では、インテークの意味、アセスメントとの違い、面接の流れと注意点を整理します。新任のケアマネジャーと、相談受付の体制を整えたい管理者の方に向けた内容です。

インテークとは

介護現場でのインテーク

インテークの意味と呼び方(初回面接・受理面接)

介護の現場でインテークは、相談を受け付けて最初に行う面接や相談を指して使われます。ご利用者やご家族の困りごとを聞き、どのような支援が必要かを見立てる入口の段階です。

日本語では「初回面接」「受理面接」「受付面接」などと呼ばれることもあります。これらは実務や研修で使われる呼び方で、居宅介護支援の運営基準では「インテーク」という名称は定められていません。事業所内で呼び方をそろえておくと、記録や申し送りが伝わりやすくなります。

WAM NETのガイドによると、始まり方は、ご利用者やご家族からの電話、事務所への来訪など、さまざまです。

ケアマネジメントの流れの中での位置づけ

WAM NETのガイドが示す業務の順に、運営基準が定める手順を補うと、流れは次のようになります(参考:e-Gov法令検索「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」)。

順番 プロセス
1 最初の面接・相談(インテーク)
2 アセスメント
3 サービス計画(ケアプラン)の原案作成
4 サービス調整
5 サービス担当者会議
6 ケアプランの説明・同意・交付
7 サービス利用開始
8 モニタリング
9 給付管理業務(毎月)

 

同基準の第13条第8〜11号では、ケアプランはまず原案を作り、サービス担当者会議などで意見を求め、説明・同意を経て交付します。

WAM NETのガイドでは、給付管理業務は、サービスの利用予定や実績を確認し、給付管理票を作成して国保連に提出するなど、毎月継続して行う業務です。

ケアマネ以外の場面でも使われる言葉

インテークは、施設の入所前面談や通所サービスの利用相談、生活相談員の相談受付を指して使われることもあります。困りごとと緊急性を把握して次につなぐ考え方は、こうした場面にも当てはめられると考えられます。この記事では居宅介護支援を中心に説明します。

インテークとアセスメントの違い

どちらも話を聞く場面のため混同されがちです。WAM NETのガイドは、インテークで基本情報や訴えを把握し、アセスメントで解決すべき課題(ニーズ)を明らかにする流れで説明しています。

運営基準の第13条では、解決すべき課題の把握をアセスメントと定め、ご利用者の居宅を訪問し、ご利用者とご家族に面接して行うとしています。

項目 インテーク アセスメント
目的 基本情報や訴えを把握し、次の支援につなぐ 解決すべき課題(ニーズ)を明らかにする
タイミング 最初の相談を受けたとき 初回はインテークの後、ケアプラン原案の作成前。支援開始後も継続して行う
主な内容 名乗り・自己紹介、緊急性の確認、主訴の聞き取り、次の対応の案内 ご利用者・ご家族との面接で課題を把握する
場所 電話、事務所への来訪など ご利用者の居宅を訪問して行う

 

WAM NETのガイドによると、ご家族や病院、地域包括支援センターなどからの事前情報には他者の価値観が含まれるため、本人に確かめることが大切です。

インテークで聞いた内容も、誰から聞いた情報かを添えて記録しておくと、アセスメントで本人に確かめる点が分かりやすくなります。

インテークの目的と運営基準上の位置づけ

最初の相談から契約に至る場面には、運営基準や介護保険法のルールが関わります。

信頼関係の入口になる

インテークは、ケアマネジャーとご利用者・ご家族が最初に出会う場面です。WAM NETのガイドは、相談者が緊急性をともなう状況や極めて不安定な状況にあることもあり、不信感を招く対応はその後の関係を壊しかねないと注意を促しています。

最初に安心して話せれば、アセスメントでも本音を話してもらいやすくなります。

契約前に押さえる運営基準のルール(重要事項説明と同意・提供拒否の禁止・他事業者の紹介)

居宅介護支援の提供開始にあたっては、運営基準で次のルールが定められています(2026年10月時点で確認した、2024年4月施行の改正反映版による)。

条文 内容
第4条第1項 重要事項を記した文書を交付して説明し、利用申込者の同意を得る
第4条第2項 ケアプランはご利用者の希望に基づくこと、複数の事業者の紹介を求められることなどを説明し、理解を得る
第4条第4項 入院時にはケアマネジャーの氏名・連絡先を病院等に伝えるよう、ご利用者やご家族に求める
第5条 正当な理由なく提供を拒んではならない
第6条 自ら適切に提供することが困難な場合は、他の事業者の紹介などの措置を講じる
第23条 正当な理由なく、業務上知り得た本人・家族の秘密を漏らしてはならない。サービス担当者会議等で本人の個人情報を用いる場合は本人から、家族の個人情報を用いる場合は当該家族から、あらかじめ文書による同意を得る

 

初回相談で把握した内容は、受け入れの判断や、重要事項説明・利用開始の同意などの手続きにつながります。

インテークの流れ

インテークの進め方は、相談の経路や事業所によって異なります。ここでは、電話・来所で最初の相談を受け、初回訪問などの次の対応につなぐまでの基本的な流れを紹介します。順番は相談内容によって前後することがあります。

① 電話・来所での受付(名乗り・挨拶・メモ)

WAM NETのガイドによると、電話では、事業所名と自分の名前を名乗り、相手が名乗った後に挨拶をします。相手が名乗らないときは、前置きをしてから名前を尋ねます。複雑な相談に備えて、メモ用紙を用意しておくことも勧められています。

受付では、相談者と本人の関係、本人の所在地、折り返し先を早めに確認しておくと、電話が途中で切れても連絡を取り直せます。

フェイスシートの全項目を最初の電話で埋める必要はなく、残りは初回訪問などで確かめる進め方も考えられます。

② 緊急性の確認

WAM NETのガイドは、最優先されるのは相手の命を守ることだとし、電話を受けたらまず緊急性を測るよう求めています。

例は、転んだ、動けなくなった、食事ができない、しゃべり方がおかしいなどです。退院を迫られた、介護者の具合が悪くなったなどの急変にも緊急支援が必要です。

対応の目安は次のとおりです。

状況 例 主な対応
命に関わる急な症状やけが 突然ろれつが回らない、意識がおかしい、急に呼吸が苦しい、転倒して強く体を打った 相談者に119番通報を促す。難しい場合は本人の所在地を確かめ、事業所から通報する
緊急性の判断に迷う体調の変化 食事がとれない、体調不良が続いているなど、対応に迷う場合 いつから・どの程度の変化かを確認し、主治医への連絡や、相談者への地域の救急相談窓口の案内を速やかに行う。119番通報の目安に当てはまる症状がある場合は、通報を優先する
生活の状況の急変 退院を迫られている、介護者が体調を崩した 必要な支援の手配を急ぐ

 

表の1行目の例は、消防庁のリーフレットがすぐ119番通報すべきとする症状にあたります。こうした症状があれば、訪問や折り返しを待たず119番通報を優先します。

119番通報が必要か判断に迷う場合は、地域の救急相談窓口に相談します。#7119は実施地域や利用時間を確認して利用してください。

③ 自己紹介と守秘義務・個人情報の扱いの説明

WAM NETのガイドでは、インテークの中でも自己紹介の重要度が高いとしています。事業所名と名前だけでなく、ケアマネジャーとして何ができるかを分かりやすく伝える必要があります。

あわせて聞いた内容の扱いを説明しておくと、相談者は家庭の事情をどこまで話すかを判断しやすくなります。

介護保険法の第69条の37により、介護支援専門員には、業務上知り得た秘密を正当な理由なく漏らしてはならない義務があり、介護支援専門員でなくなった後も同様です(参考:e-Gov法令検索「介護保険法」第69条の37)。

所要時間の見込みやメモを取ってよいかも、先に確認しておくとよいでしょう。

④ 主訴の聞き取り(要望の背後にある困りごとを考える)

WAM NETのガイドは、相談者の話に親身かつ冷静に耳を傾けることを求めています。ヘルパーを頼みたいといった要望や、介護保険で対応できない希望の背後には、さまざまな問題が隠れていることが多いとしています。

なぜそう感じているのかを尋ねると、アセスメントにつながる手がかりが得られることがあります。

⑤ 次のステップへのつなぎ(初回訪問の日程調整)

WAM NETのガイドは、電話でのインテークで重要なのは次のステップへのつなぎで、具体的には初回訪問の日程調整だとしています。

自事業所で支援を進める場合は、初回訪問の日時や訪問者、当日確認したいことを伝えます。他の機関への相談が適切な場合は、相談先と次に取る行動を案内し、相談者が今後の見通しを持てるようにします。

面接で押さえたいマナーと聞き方

WAM NETのガイドは、信頼関係を築く妨げにならないよう、常識的な初対面のマナーを身につけることを勧めています。ガイドの説明をもとに、相手の状態への配慮も加えてポイントを整理します。

場面 ポイント
電話応対 名乗り、挨拶、メモの用意(①を参照)
身だしなみ ご利用者に不快感を与えないことが大原則。清潔感を第一にし、事業所内で基本ルールを決めておく
名刺 ご利用者本人に向けて事業所名・氏名・役割を伝え、見やすく受け取りやすい位置で名刺を渡す。ご家族にも挨拶し、必要に応じて連絡先を説明する

 

車いすを利用している方や視力が低下した方など、相手の状態に合わせて渡し方を調整しましょう。

聞き方では、次の点を意識するとよいでしょう。

・傾聴する:話をさえぎらず、相づちやうなずきで聞いていることを伝える
 
・共感を示す:気持ちを受け止める言葉を返す
 
・専門用語を避ける:制度やサービスの名称はかみ砕いて説明する
 
・否定や評価をしない:ご家族の介護のやり方などを、その場で批判しない
 
・適度な距離感を保つ:親しみやすさと専門職としての節度の両方を意識する
 
・ペースを合わせる:聞こえ方や理解のペースに合わせ、一度に多くを尋ねず、必要に応じて筆談なども取り入れる

ご家族からの相談では、本人とご家族の希望が異なる場合もあります。どちらの希望かを分けて記録しておくと、アセスメントで本人の思いを確かめやすくなります。

注意点・よくある誤解

声が落ち着いていても、緊急性が低いとは限らない

WAM NETのガイドは、高齢者からの電話では声に緊迫感がなくても重大な危機が進行していることがあると注意を促しています。

声の調子だけで判断せず、体の状態や食事の様子など具体的な事実を確認することが大切です。②で挙げた119番の目安にあたる症状があれば、口調にかかわらず通報を優先します。

受け入れが難しい場合も、理由を説明して次の相談先につなぐ

運営基準の第5条により、正当な理由なく居宅介護支援の提供を拒むことはできません。

解釈通知は正当な理由の例として、事業所の現員では申込みに応じきれない場合や、居住地が通常の事業の実施地域外である場合などを挙げています(参考:厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について」(平成11年7月29日 老企第22号)、横浜市「運営の手引き 居宅介護支援」(令和8年7月版))。

こうした事情で受け入れが難しい場合も、その理由を説明し、運営基準の第6条にある他の居宅介護支援事業者の紹介など、必要な対応を行います。判断に迷う場合は管理者に確認し、回答の見通しを相談者に伝えましょう。

事業所で受付ルールを決めておく

新人は、自事業所で受けるか他機関を紹介するかをその場で決めきれないことがあります。WAM NETのガイドは、フェイスシートの準備や、判断が難しい場合は電話を折り返すといったルールづくりを勧めています。

ほかに対応できる職員がいる場合は、出発間際の職員に代わって電話を受ける体制を整えます。すぐに詳しい話を聞けない場合も、緊急性と連絡先を確認したうえで、折り返す時刻の目安を伝えましょう。

管理者の立場では、次の点を決めておくと、担当者が替わっても同じ手順で受け付けやすくなります。

・最初に電話を受ける担当者と、不在時や訪問前の代わりの担当者
 
・フェイスシートの項目(基本情報、主訴、緊急度、紹介経路、キーパーソンなど)のうち、最初の電話で確認する項目
 
・折り返しまでの目安と、判断を仰ぐ相手
 
・受付内容をチームに共有する方法

共有の仕組みづくりは、介護現場の情報共有のポイントも参考にしてください。

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まとめ

インテークは、最初の相談で困りごとと緊急性を把握し、次の支援につなぐ段階です。ここで得た情報と信頼関係が、アセスメント以降の土台になります。

面接では、声の調子に左右されない緊急性の確認と、要望の背後にある困りごとへの目配りが大切です。命に関わる症状があれば119番通報を優先します。

提供拒否の禁止や秘密保持のルールを押さえ、受付ルールを事業所で整えておきましょう。

この記事の執筆者
シフトライフ編集部
Shift Life編集部

介護現場での実務経験を持つライターと、介護報酬・制度に精通した編集スタッフが連携し、現場で役立つ情報をお届けしています。
制度・加算に関する情報は、厚生労働省・自治体などの公的機関が発行する一次情報を優先的に参照し、掲載前にファクトチェックを実施しています。

 
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