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【教えて!】介護職員が働きやすい職場とは?職場作りのポイント

介護現場で働きやすい職場作りが大切な理由

介護現場で働くスタッフが快適に働ける職場を作ることはとても大切です。なぜなら、心身に負担の大きな介護職の仕事は、労働環境を整えることで働きやすさが大きく変わってくるからです。
 
働きやすい環境を整えることで、スタッフが労働環境に満足を感じてくれるようになります。すると、より仕事を一生懸命やる気が湧いてきます。それによってさらに質の良い介護が提供でき、働きやすい環境であることから、定着率が高まり、スタッフも長く働き続けてくれるようになります。
 
またスキルを向上させるサポートもあると、スタッフの成長が促進され、介護サービスの質も向上するでしょう。さらに、スタッフ同士が協力しやすくなり、問題解決がしやすい環境を作ることも大切です。達成感に繋がり、居心地の良い働きやすい職場になるからです。
 
こうした良い職場環境は新しいスタッフを採用しやすくし、介護施設や組織全体の成功に結びつきます。

介護現場で働きやすい職場作りが大切な理由

デイサービスの送迎

介護現場で働きやすい職場作りが大切な理由を紹介します。

介護職員の離職防止につながる

「令和4年度 事業所における介護労働実態調査結果報告書」によれば介護職員の離職率は14.9%で、令和3年の14.6%より0.3%増加していますが、全産業の平均離職率は13.9%の為、高い数値ではありません。

ですが介護現場での人員不足には変わりありません、引き続き、各介護施設が職員の離職防止に取り組むことは非常に大切です。

介護職員の離職防止とは、まず大切なのはスタッフの満足度が高い職場をつくることです。職場に対して居心地が良く、働きやすい職場だと満足度が上がります。居心地が良いとは心理的安全性が高い、といったようなことも含んでいます。

次に、働く介護職員のストレスと疲労が少ない職場です。役割分担を明確に行い、無理な仕事量を減らしストレスと疲労を減少します。仕事量が減少されたことにより健康維持が行いやすくなり、スキルアップの活力も生まれサービスの質の向上につながります。

これらの要素が揃うと、スタッフが仕事を続けやすくなり、結果として良い介護が提供され、離職防止につながります。
(参考文献 令和4年度 事業所における介護労働実態調査結果報告書

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介護サービスの質向上につながる

介護サービスの質を向上させるために、スタッフが心地よい職場で働くことはとても大切です。

なぜなら、スタッフが働きやすさを感じ職場に対して満足していると、気持ちに思いやりのあるケアが提供でき、相手の事を考える余裕が生まれチームの能力が向上します。そして、職場が職員に対して研修などを用意することで、スタッフに介護スキル向上と成長の機会が生まれます。そうすることにより、専門性が高まり、サービスの質も向上するでしょう。

これらの環境が実現することによって職場への信頼性が向上します。スタッフのモチベーションを高め、介護サービスの質を向上させるには、快適な職場環境を実現することも、非常に重要な要素となります。

多くの介護職から就職、転職先として選んでもらいやすくなる

介護職員が働きやすい職場は、多くの介護職から就職や転職先として選ばれやすくなります。離職率が低い介護施設は、求職者にとって入職してからも、働きやすい職場であることをイメージさせます。

できれば同じ職場である程度、長くキャリアを積みたいと考える人は多いでしょう。すぐに職場を変えることを最初から考えて働く人はいないはずです。そのため離職率が低い職場は、仕事の安定性を求める人にとって魅力的です。

また、スキル向上や成長の機会を提供する職場は、キャリアの発展を望む求職者にとって魅力となります。介護職員のスキルが向上することで、高品質なケアを提供することができ、それが施設の評判や信頼性を高めることになります。

その結果、求職者にとっての働く場として、魅力も向上することにもなります。さらには、充実した福利厚生と報酬を準備することができれば、さらに働きたい職場として選んでもらえるようになるでしょう。

上記のような働きやすい介護現場は、高品質なスタッフを引き付けるでしょう。

ここでいう高品質なスタッフは、

・専門知識やスキルに優れ
・経験が豊富
・コミュニケーション能力に優れ
・危機に冷静に対処でき
・自己成長に熱心
・チームプレイヤーである

ということをいいます。こうした介護スタッフは組織にとって非常に価値があります。

質の高いスタッフが増えることによって、介護施設としてさらに高品質なケアを提供し、信頼と評判を築いていくことができるでしょう。

介護職員が働きやすい職場とは

介護リーダーとスタッフ

このように介護職員の働きやすい職場を作ることは、

・介護スタッフの離職率を下げる
・介護の質を向上させる
・職場として選んでもらいやすくなる

といったことにもつながるため、非常に重要です。

次に、介護職員の働きやすい職場の条件を紹介します。

人間関係が良い

「人間関係が良い」職場は、お互いを尊重し、信頼し合える同僚と、良い上司がいる場所を指します。良い上司とは部下の成功を優先し、信頼がありコミュニケーション力に長けている人です。

例えば部下の悩みや様子を聞き、相談に乗ること。正しく相手へ伝える為に文面化などする事でコミュニケーションが円滑に行え、情報共有や問題解決がスムーズに行え、ストレスや対立が少なくなります。

コミュニケーションが円滑な職場は、ご利用者の情報共有がしやすくなります。さらに、問題や課題も相談しやすくなり、解決しやすくなるでしょう。それによって仲間との信頼関係が深まり、業務に対する意欲が高まり、満足感を感じやすくなります。

良い人間関係は、チームワークを良くし、ご利用者へ良い介護を提供する上で必要な事です。信頼と連携があれば、介護業務の複雑さに対処し、情報共有がしやすくなり利用者の細かい最新の様子を共有しやすくなり、安全かつ効果的な介護を職員全員が実現しやすくなります。

結果、「人間関係が良い」環境は、働きやすさと高品質のサービス提供に直結する要素なのです。

希望休が取りやすい

「希望休が取りやすい」職場を実現することで、スタッフが自分の休みを取りやすく、仕事とプライベートの調整がしやすいと感じ、働きやすさを感じるようになるでしょう。希望休が取れることでメンタルヘルスと健康を守ることができます。

スタッフが休みを取りやすいと、自分のペースで休めたり、家族との時間を楽しむ事ができます。これが仕事へのやる気を高め、疲れやミスを防ぐのに役立ちます。

希望休制度は、スタッフの生活の満足度を高め、良い介護を提供するのに役立ちます。逆に希望の休みがなかなか取れない職場だと、スタッフは不公平に感じてしまい、不満が蓄積されて離職につながるケースもあります。

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子育てに理解がある、育児支援制度がある

女性職員が多い介護現場も多いでしょう。子育てをしながら働きやすいことは、職場選びの大きなポイントとなります。

「子育てに理解があり、育児支援制度がある」職場では、子育て中の職員を助けるシステムが整っています。ここでは、職員が子供のお世話や予定に合わせて仕事ができるように、育児休暇や柔軟な勤務スケジュールが提供されています。

中には保育所や託児サービスが提供されている介護事業所もあります。育児休暇中にキャリアの成長をサポートするプログラムも用意されているケースもあります。これらの事から介護職員は仕事と子育てを両立しやすくなります。

育児に理解がある職場は、職員が家庭と仕事をうまく両立できる方法を提供し、子供の成長をサポートします。そうした場所では、職員のストレスが軽減し、メンタルヘルスが向上して、生活の満足度も高まります。

子育てに理解があり、子育て支援が整った職場は、職員が長く働きやすい環境であるといえるでしょう。

働き方改革に取り組んでいる

「働き方改革」とは、働く人たちの働きやすさを向上させる政策や取り組みで、主な目標は労働者の長時間労働を減らし、柔軟な働き方を支持し、仕事と生活の調和を取りやすくすることです。

特に介護業界は、業務の生産性の低さから長時間労働になりがちな面があります。職員の長時間労働によって支えられていた施設運営から脱却し、適正な労働時間で働くことを目指すことが重要になってきています。

介護施設の業務効率化といえば、例えばここ最近で多く見られる取り組みはペーパーレス化です。

タブレット導入などで介護記録が簡略化されたり、情報共有がしやすくなり労働時間の減少に繋がります。また自宅にいながら動画会議をしたり、動画参加による介護カンファレンスを行い柔軟な働き方が増加しています。

このようにテクノロジーを使い情報共有とコミュニティーを向上させ、業務を効率化します。この取り組みは、介護職員の負担を減らし、専門的なスキル向上を促進します。結果として、良い介護を提供しやすくなり、職場の満足度も向上します。

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ITの導入による業務効率化、業務負担の分散化、ワークライフバランスを考慮した働き方の提案、メンタルケアなど。働き方改革を通じて、労働環境の改善を実現し、職員の満足度向上や離職率の低下を図ることが可能となります。

スキルアップ・キャリアアップできる

介護職員が「スキルアップ、キャリアアップできる」職場は、専門的なスキルを身に着けることができ、職業的な成長ができる場所です。

職場から定期的な実習や勉強会が提供され、スタッフは最新の介護技術や知識を習得できます。スキル向上の機会があるため、スタッフは自己成長を実現し、ご利用者に良い介護ケアを提供できます。

また、昇進やキャリア成長の機会が提供され、経験に基づいて昇進し、リーダーシップや管理職にチャレンジできます。このような機会があると、スタッフのモチベーションが高まり、職場への忠誠心が強化されます。

スキル向上とキャリア成長の機会を提供する職場は、専門知識向上と自己成長を支援します。そのため、自身のスキルを向上し、キャリアアップを目指していきたい介護職には、働きやすい職場となるでしょう。

介護職員が働きやすい職場を作るためのポイント

介護福祉士

「介護職員が働きやすい職場」にはいくつか大切なポイントがあります。

情報共有・コミュニケーションの円滑化

まず、情報共有やコミュニケーションが円滑であることが大切です。これによってチームが協力しやすくなり、サービスの品質が向上します。

また、上司に相談しやすい雰囲気があることも重要です。問題が起きたときに報告や相談がしやすいこと。サポートを受け、スタッフの声が尊重されます。業務がスムーズに行えるように改善されていることも大切で、これによってスタッフの負担が軽減され、介護の品質が向上します。

最後に、適切なスタッフ配置があることは、スタッフの疲労を減少させ、良い介護が提供できます。これらの事から介護職員は充実感を感じ、働きやすい環境でサービスを提供できます。

上司に相談しやすい環境作り(メンタルサポート)

上司に相談しやすい環境を整えることは、快適な職場で仕事をするために、とっても大切な事です。この環境では、上司とのコミュニケーションがオープンで信頼できるものであるべきです。

上司は、職員の声を真剣に受け止め、問題や悩みに対して適切なサポートを提供します。個人面談やフィードバックセッションを通じて、相談できる機会を設け、職員の声を大切にします。

また、匿名で意見を述べられる仕組みも導入されることがあります。例えば匿名で意見を収集して定期会議や情報共有の場で返答、解答をする事でオープンで率直な対話が促進され、上司に対するハードルも下がります。

上司に相談しやすい環境は、職員の安心感を高め、満足度を向上させ、問題解決をスムーズに進め、職場全体の運営が向上します。このような環境にいる介護職員は、ストレスを軽減し、より良いケアを提供することができるようになります。

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業務改善を行い身体的・精神的負担を軽減する

介護職員が働きやすい場所を作るには、業務改善が大切なポイントです。

業務改善は、仕事の負担を減らすのに役立ちます。まず、仕事の進め方を効率的にすることが大切で、同じことを重ねてやる必要のないように、無駄な作業を減らすことが大切です。

例えばデジタル記録システムや健康に関するICTツールを活用することで、職員間で情報を共有しやすくなり、職員の負担を減らすことができます。

また、研修やトレーニングを提供して、職員のスキルを向上させることも必要です。スキル向上は自信を高めて、仕事に充実感をもたらし、サービスの品質向上につながります。職場環境の良さにもつながるでしょう。

余裕を持った人員配置

余裕を持った人員配置は非常に大切です。十分なスタッフの確保は、過度な労働負担を和らげ、突然の体調不良等の欠勤にもしっかりと対処できます。現実問題として、人員配置基準ギリギリの人数では、突発的な職員の欠勤などで困ることもあるでしょう。

また、余裕ある人員配置は希望通りに休みを取得しやすくし、リフレッシュと自己ケアの機会を作りやすくします。職員のメンタルヘルスを安定させ、リフレッシュしてもらいやすくすることで、職員は新たに仕事へのモチベーションを高めやすくなるでしょう。

このような環境が整うと、介護職員は高品質なケアを提供し、利用者の満足度を高め、結果として利用者増などにつながり、経営の安定性が実現します。

まとめ

介護職員が働きやすい職場作りは、ご利用者へより良い介護ケアを提供する上で非常に大切です。

良い人間関係、希望休取得がしやすいこと、育児支援、労働条件改善などを実現し、介護職員にとって働きやすい環境を整えることが大切です。それにより、介護職員のストレス軽減と生活満足度向上に繋がります。働きやすい職場に満足している介護職員は、仕事にやりがいを持ち、質の高い介護ケアを実現しやすくなります。

また職場の働き方改革とスキル向上の機会提供も重要です。介護職員が安心感を持ち、組織に貢献できる職場は離職を減らし、高品質な介護サービスを維持します。ポイントは情報共有とコミュニケーション、上司への相談環境、業務改善、十分な人員配置です。これらが整うことで、ストレス軽減と高品質なケアが実現し、介護職員の働きやすい環境を築くことができます。

この記事の執筆者
SSGT

保有資格: 介護福祉士、社会福祉主事任用資格、認知症基礎研修 終了、介護福祉士実習指導者 終了

デイサービスに3年勤務、
特別養護老人ホームに11年勤務し介護業界で仕事をしてきました。

現在は介護・福祉系ライターとしても活動中。

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