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短期集中リハビリテーション実施加算とは?【老健・訪問リハ】算定要件や起算日など解説

短期集中リハビリテーション実施加算とは

医療機関や介護保険施設から退院・退所した方が在宅での生活に移るとき、集中的なリハビリテーションが必要になる場面があります。
 
短期集中リハビリテーション実施加算は、訪問リハビリテーションと介護老人保健施設で算定できる加算です。それぞれに単位数や算定要件が定められています。
 
一方、通所リハビリテーションでは、名称が異なる「短期集中個別リハビリテーション実施加算」を算定します。単位数や算定要件は別記事で詳しく解説しています。
 
本記事では、短期集中リハビリテーション実施加算の基本的な内容、各サービス種別の算定要件、起算日の考え方、参考となるQ&Aなどを紹介します。

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短期集中リハビリテーション実施加算とは

自立支援介護とは

短期集中リハビリテーション実施加算は、医療機関や介護保険施設からの退院・退所直後、または新たに要介護認定を受けた方に対して、集中的なリハビリテーションを提供した場合に算定できる加算です。

この加算は、訪問リハビリテーション、介護老人保健施設で算定することができ、それぞれのサービス特性に応じた算定要件が定められています。

退院・退所後または新たに要介護認定を受けた後の早期に、集中的なリハビリテーションを実施することで、ご利用者の身体機能の維持・向上を図ることを目的とした加算です。算定期間や実施頻度、実施時間はサービス種別ごとに定められています。

前述しましたが、通所リハビリテーションで算定するのは「短期集中個別リハビリテーション実施加算」です。

加算の目的と概要

短期集中リハビリテーション実施加算の最も重要な目的は、入院・入所中に低下した身体機能を早期に回復させ、在宅生活への円滑な移行を支援することにあります。

入院中は活動量が減少し、筋力や体力が低下する傾向があります。そのため、退院直後から集中的にリハビリテーションを行うことで、廃用症候群の予防や生活動作の改善が期待できます。

また、この加算は起算日から3月以内という期間が設定されており、この間に集中的な介入を行うことで、ご利用者が自宅での生活に必要な動作能力を獲得できるよう支援します。

医療機関でのリハビリテーションから在宅でのリハビリテーションへとスムーズにつなぐ橋渡しの役割も担っており、ご利用者とご家族の生活の質を高めることに貢献しています。

2024年度(令和6年度)介護報酬改定の変更点

2024年度の介護報酬改定では、短期集中リハビリテーション実施加算について重要な見直しが行われました。

特に介護老人保健施設において、科学的介護の推進を目的としたLIFE(科学的介護情報システム)への情報提出が新たに評価される仕組みが導入されています。

この改定により、リハビリテーションの効果をデータで可視化し、より質の高いサービス提供を目指す方向性が明確になりました。

訪問リハビリテーションや通所リハビリテーションについては大きな変更はありませんが、介護老人保健施設では新たな加算区分が創設されています。詳細は後述します。

老健の加算(Ⅰ)ではLIFEへの情報提出等が必要

2024年度介護報酬改定では、介護老人保健施設における短期集中リハビリテーション実施加算が見直され、加算(Ⅰ)と加算(Ⅱ)に区分されました。

加算(Ⅰ)では、原則として入所時および月1回以上のADL等の評価、評価結果等の厚生労働省への提出、必要に応じたリハビリテーション計画の見直しが要件とされています。

■加算(Ⅰ)

加算(Ⅰ)では、入所時および月1回以上のADL(日常生活動作)等の評価を実施し、その評価結果等の情報をLIFEを用いて厚生労働省へ提出することが要件とされています。

提出した情報は、厚生労働省からフィードバックを受け、そのデータを活用してリハビリテーション計画を見直すことが求められます。

■加算(Ⅱ)

一方、加算(Ⅱ)は従来型の要件を維持しており、ADL等の評価結果等の情報提出は算定要件ではありません。単位数は、従来の240単位/日から200単位/日に変更されています。

この2区分の創設により、事業所は自施設の体制や状況に応じて、より適した加算を選択できるようになっています。

科学的根拠に基づいたリハビリテーションの実践を評価する仕組みが強化され、今後はデータを活用したPDCAサイクルの確立が重要になります。

短期集中リハビリテーションに関連する加算の対象サービス種別

高齢者施設でのリハビリ

短期集中リハビリテーションに関連する加算は、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション、介護老人保健施設で設けられています。ただし、通所リハビリテーションでは「短期集中個別リハビリテーション実施加算」という別名称の加算として位置づけられています。

・訪問リハビリテーション:短期集中リハビリテーション実施加算

・通所リハビリテーション:短期集中個別リハビリテーション実施加算

・介護老人保健施設:短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)(Ⅱ)

短期集中リハビリテーション実施加算の単位数、算定要件

短期集中リハビリテーション実施加算の単位数と算定要件は、サービス種別ごとに異なる内容が定められています。

ここでは、訪問リハビリテーション、介護老人保健施設のそれぞれについて、具体的な単位数と算定要件を詳しく解説します。

訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションにおける短期集中リハビリテーション実施加算は、ご利用者の自宅で提供される個別リハビリを評価する加算です。

ご利用者の実際の生活環境の中でリハビリテーションを実施できるため、日常生活に直結した訓練が可能になります。

単位数

200単位/日

※訪問リハビリテーション費の基本報酬(308単位/回)に加算
※1日に複数回訪問しても、加算は1日につき1回のみ算定

算定要件

訪問リハビリテーションで短期集中リハビリテーション実施加算を算定するには、以下の要件を満たす必要があります。

・対象者:リハビリテーションを必要とする状態の原因となった疾患の治療のために入院・入所していた病院、診療所、介護保険施設から退院・退所した日、または新たに要介護認定を受けた場合の認定日から起算して3月以内の方

・実施頻度:1週間におおむね2日以上

・実施時間:1日あたり20分以上の個別リハビリテーション

・実施者:医師または医師の指示を受けた理学療法士、作業療法士、言語聴覚士

通所リハビリテーション(デイケア)

通所リハビリテーションで算定するのは、名称の異なる短期集中個別リハビリテーション実施加算です。退院(所)日または認定日から起算して3月以内に、個別のリハビリテーションを集中的に行った場合に算定します。

単位数や実施頻度・実施時間といった算定要件、併算定できない加算については、別記事で詳しく解説しています。

介護老人保健施設

介護老人保健施設における短期集中リハビリテーション実施加算は、2024年度改定により2つの区分に分かれました。

LIFE提出を伴う加算(Ⅰ)と、従来型の加算(Ⅱ)があり、施設の体制に応じて選択できます。

短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)の単位数、算定要件

短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)は、ADL等の評価と、LIFEを用いた情報提出等を算定要件とする新区分です。

単位数:258単位/日

算定期間:入所日から3月以内

算定要件:
・実施内容:医師または医師の指示を受けた理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が、入所日から3月以内の期間に集中的なリハビリテーションを実施

・実施頻度:1週間におおむね3日以上

・実施時間:1日当たり20分以上の個別リハビリテーション

・ADL評価:入所時および月1回以上、ADL等の評価を実施

・LIFE提出:評価結果等の情報をLIFEを用いて厚生労働省へ提出

・計画見直し:LIFEから得られるフィードバックを活用し、必要に応じてリハビリテーション計画を見直す

短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ)の単位数、算定要件

短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ)は、入所日から3月以内に集中的なリハビリテーションを実施した場合に算定できる区分です。加算(Ⅰ)とは異なり、ADL等の評価結果等の情報提出は要件とされていません。

単位数:200単位/日(従来の240単位/日から変更)

算定期間:入所日から3月以内

算定要件:
・実施内容:医師または医師の指示を受けた理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が、入所日から3月以内の期間に集中的なリハビリテーションを実施

・実施頻度:1週間におおむね3日以上

・実施時間:1日当たり20分以上の個別リハビリテーション

・ADL評価:不要

・LIFE提出:不要

加算(Ⅰ)と(Ⅱ)は選択制であり、併算定はできません。

加算(Ⅰ)は、ADL等の評価やLIFEを用いた情報提出等の要件を満たす場合に算定できます。一方、これらの要件を満たさない場合でも、入所日から3月以内に集中的なリハビリテーションを行う場合は、加算(Ⅱ)の算定対象となる可能性があります。

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短期集中リハビリテーション実施加算の算定期間と起算日

短期集中リハビリテーション実施加算の算定期間と起算日について

短期集中リハビリテーション実施加算を正しく算定するには、起算日と算定期間の考え方を理解することが重要です。

起算日とは加算の算定開始日を決める基準となる日で、この日から3月以内が算定期間となります。

起算日の考え方

訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションの場合

訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションにおける起算日は、退院(所)日または認定日のうち、要件がそろった後の日付を基準に考えます。退院後に要介護認定を受けた場合は認定日、要介護認定後に退院・退所した場合は退院(所)日が起算点となります。※1。

退院(所)日:病院、診療所、介護保険施設から退院・退所した日

認定日:要介護認定の効力が生じた日=認定有効期間開始日(申請日)※2

退院後に認定がなされた場合は認定日、認定後に退院した場合は退院日を起算日とします。

介護老人保健施設の場合

起算日は入所の日となります※3。

算定期間

算定期間は起算日から3月以内です。

介護老人保健施設での再入所の扱い

介護老人保健施設では、過去3月間に介護老人保健施設へ入所していた場合、原則として短期集中リハビリテーション実施加算は算定できません。ただし、4週間以上の入院後に再入所し、短期集中リハビリテーションの必要性が認められる場合など、例外的に算定できるケースがあります。※4

実際の算定可否は、最新の告示・通知・Q&Aや保険者の運用を確認する必要があります。

起算日の判断に迷った場合は、ケアマネジャーや医療機関と連携して、退院日や認定日を正確に確認することが大切です。

※1 厚生労働省「短期集中リハビリテーション実施加算の取扱いについて」(事務連絡・平成25年1月30日/岡山県掲載)
※2 同上
※3 札幌市 介護老人保健施設における短期集中リハビリテーション実施加算の見直し(令和6年度)
※4 厚生労働省 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について

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類似加算との違い

短期集中リハビリテーション実施加算には、名称が似ている加算や目的が近い加算がいくつか存在します。

これらの加算を正しく理解し、ご利用者の状態に応じて適切な加算を選択することが重要です。

ここでは、混同しやすい加算を簡潔に紹介します。

認知症短期集中リハビリテーション実施加算との違い

認知症短期集中リハビリテーション実施加算は、認知症の方に対する専門的なリハビリテーションを評価する加算です。

現行制度では、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション、介護老人保健施設で算定区分が設けられています。なお、訪問リハビリテーションにおける同加算は、2024年度介護報酬改定で新設されました。

短期集中リハビリテーション実施加算 Q&A

短期集中リハビリテーション実施加算 Q&Aで参考になるURLを記載します。

岡山県 短期集中リハビリテーション実施加算の取扱いについて(平成25年1月30日)
問「短期集中リハビリテーション実施加算の算定に当たっては、退院(所)日又は認定日から起算することとなっているが、「認定日」とは市町村の認定年月日のことなのか、それとも認定有効期間初日のことなのか。」等

https://www.town.aichi-togo.lg.jp/material/files/group/11/tuusyoq-a.pdf
問「通所リハの短期集中リハ加算①がとれる要件について加算の要件として、「初めて要介護認定を受けた後に~」とあるが、これは要支援から要介護の場合も該当するか否か。」等

厚生労働省 介護サービス関係 Q&A集
問「短期集中リハビリテーション実施加算について、退院(所)後に認定がなされた場合の起算点はどちらか。逆の場合はどうか。」等

※介護報酬の解釈や運用は制度改正により変更される場合があり、過去のQ&Aと最新の見解が異なる可能性があります。 実際の算定において判断に迷う場合や不明な点がある場合は、必ず保険者(市町村の介護保険担当課)や都道府県の関係機関に照会し、確認されることをおすすめします。

まとめ

短期集中リハビリテーション実施加算は、訪問リハビリテーションと介護老人保健施設で算定できる加算です。通所リハビリテーションでは、名称が異なる「短期集中個別リハビリテーション実施加算」を算定します。

医療機関や介護保険施設から退院・退所した方、または新たに要介護認定を受けた方に対して、起算日から3月以内の早期に集中的なリハビリテーションを提供することを評価する加算です。

ご利用者の身体機能回復と生活の質向上に貢献すると同時に、リハビリテーションを提供する施設側にとっても重要な加算となります。算定にあたっては、サービス種別ごとの要件や起算日の考え方を確認し、必要に応じて保険者や関係機関に確認しながら進めることが大切です。

この記事の執筆者
シフトライフ編集部
Shift Life編集部

介護現場での実務経験を持つライターと、介護報酬・制度に精通した編集スタッフが連携し、現場で役立つ情報をお届けしています。
制度・加算に関する情報は、厚生労働省・自治体などの公的機関が発行する一次情報を優先的に参照し、掲載前にファクトチェックを実施しています。

 
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